株式会社日本XRセンター(東京都中野区)は、日経クロストレンドが発表した「未来の市場をつくる100社【2026年版】」に選ばれた。設立から2年で東京ドームシティでの常設XRアトラクション企画や大阪・関西万博での企業展示制作を手がけるなど、大型案件を相次いで実現している。12月19日には福岡・キャナルシティ博多に直営2号店を開業し、常設XR体験施設「XR Center Game Space」の全国展開を進める。
今回の選出は、同社がXR(クロスリアリティ)技術を活用した事業を短期間で構築し、商業施設やエンターテインメント領域に常設型アトラクションを導入してきた実績が評価されたことによる。代表取締役CEOの小林大河氏は、XR技術をブームで終わらせず、映画館やカラオケのように日常的に体験できる形を目指す方針を示している。
全国10店舗体制を計画
「XR Center Game Space」は複数人で同時に参加できるXRコンテンツを常設で提供する施設で、中野ブロードウェイ店に続き、福岡市博多区のキャナルシティ博多に100坪超の店舗を開業した。これにより同社は2027年までに全国10店舗体制の構築を目指している。大阪・関西万博への展示提供や地方商業施設での展開など、活動範囲を広げている。
同社は米Potlatch Inc.の日本支社として設立され、日本・インド・サンフランシスコに拠点を持つ。企画・制作・運営を一体的に担うことで、XRアトラクションの商用展開を推進してきた。常時稼働する中野の直営店は高評価を得ており、福岡店では新作XRアトラクションを併設した。
東京ドーム・ダイナモ社との連携も
同社は東京ドーム社の「XRミッションシリーズ」の外販支援や、GENDAグループのダイナモアミューズメントと共同でキャナルシティ博多の新施設を運営するなど、大手企業との連携体制を拡充している。これにより商業施設内でのXR常設拠点の運営ノウハウを蓄積している。協業企業はそれぞれアトラクション運営と制作支援を分担し、複合型エンタメ施設の体験設計を進めている。
「未来の市場をつくる100社」選出企業は、AI・DX・インバウンドなど社会構造変化の中で新市場を創出する企業群に位置づけられており、同社が属するエンターテインメント分野は体験施設の実装力が評価基準となっている。
提供形態は常設型で、店舗ごとに開発コンテンツを差別化している。数量や再販の記載はなく、現地での体験提供を主とするモデルを採用している。出店は企業直営方式をとり、提携先と運営を分担する構成となる。今回の福岡店はGENDA傘下のダイナモアミューズメントが企画運営を担う。既存の中野ブロードウェイ店運営モデルを踏まえ、提供範囲を拡大した形だ。
直営展開は第2号店であり、継続的なシリーズとして位置づけられている。今後の増設計画に関しては2027年に10店舗体制を目指す方針が示されているが、具体的な出店地や時期は明らかにされていない。
同社の動きは、XRアトラクションの常設化を進める国内企業として事業運営の具体事例にあたる。法人取引の観点では、運営委託や共同制作の枠組みが明示されており、体験施設の受託開発や展示案件と並行してB2B連携を拡大している点に注目が集まる。