ERIグループの日本ERI株式会社(東京都港区)は、経済産業省が推進する「健康経営優良法人認定制度」で、3月9日付の「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」に認定された。認定は6年連続となる。社員と家族の健康を基盤に据えた健康経営の推進が、職場環境整備や仕事と家庭の両立支援に一段と波及していく公算が大きい。
日本ERIは「社員と家族の健康」を事業の持続的発展の基盤とする理念を掲げ、社長を最高健康責任者(CWO)とする体制をとる。2019年12月に「健康経営宣言」を制定し、健康経営推進計画を策定。仕事を通じて社員と家族の人生がより充実したものになるよう支えることを目的に掲げている。
健康経営優良法人6年連続
健康課題には具体的な数値目標を定め、計画に沿って取り組みを進めている。認定の継続を通じて、健康施策が単発ではなく、経営課題として中長期的に位置づけられている実態が浮き彫りになった。
主な取り組みは、「社員の健康に対する意識の向上」「生活習慣病のリスクの低減」「育児・介護・治療と仕事の両立支援」の3点に整理される。健康診断結果の活用や情報提供、勤務制度の工夫などを通じて、社員本人に加え家族も含めた健康支援を強化している。
同社はERIグループの一社で、既存建築物の調査・検査・診断を専門とする。建築物の安全・安心を扱う事業体として、社員と家族の健康を軸に据えた社内施策を重ねており、今回も大規模法人部門での認定となった。
CWO体制の運用枠組み
体制面では、社長をCWOに据え、経営トップ主導で健康経営に取り組むガバナンスを敷いている。健康経営宣言の制定以降は、健康経営推進計画に基づき、健康課題ごとに数値目標を設定し、進捗を管理する仕組みを構築した。
社員の健康意識の向上や生活習慣病リスク低減、育児・介護・治療と仕事の両立支援といったテーマは、社員とその家族の健康を基盤とする考え方と結びつき、働き方の柔軟化や休暇制度の活用促進など、職場環境整備に直結する施策につながっている。
健康経営優良法人認定制度は、経済産業省が普及促進を進める仕組みで、日本健康会議が健康経営優良法人2026(大規模法人部門)の認定を担う。企業内の健康施策を制度的に整理し、一定の基準で評価・顕彰することで、各社の取り組みを後押ししている。
制度の広がりは中小規模法人部門の認定数にも表れており、2026年度の中小規模法人部門では19,796法人が認定された。健康経営に関する対外的な認定は、採用や人材定着、企業イメージ向上に関わる要素として重視される傾向が強まっており、大規模法人部門での連続認定は、健康施策を組織文化として根付かせていることの裏付けとなる。
日本ERIは、6年連続認定を機に「社員が働きやすく働きがいのある職場環境」の構築を一段と進める考えだ。数値目標を置いた健康課題への取り組みと、育児・介護・治療と仕事の両立支援を含む勤務制度の運用をどこまで深化させられるかが、今後の焦点となる。
取引管理や法人営業の局面でも、社長をCWOに据えた推進体制と、数値目標に基づく健康課題の設定が社内運用の軸となる。共同業務や委託先との連携において、長時間労働の抑制や柔軟な勤務形態の導入など、育児・介護・治療との両立支援を踏まえた働き方をどう具体化するかが注目される。
