learningBOX株式会社(兵庫県たつの市)は18日、eラーニングシステム「learningBOX」に、受講者同士が意見交換できる「ディスカッション」機能をリリースし、「AIルーブリック自動採点」機能を強化する。オンライン学習で課題とされる「学びが個人で完結してしまう」「思考力や学習過程をどのように評価するか」への対応を掲げる。社員研修や学校教育で、eラーニング上の議論や振り返りを促す狙いだ。
新たに搭載する「ディスカッション」は、独立した教材種別として用意し、動画や資料で学んだ直後に意見交換のスレッドを配置できるようにする。受講者が投稿に返信して他者の視点を取り込むプロセスを組み込み、オンライン上での対話を促進する考えも示している。あわせて、レポート機能で展開してきたルーブリック評価をクイズ・テスト機能にも統合し、観点別の採点やフィードバック案の自動生成につなげる。
登録者数85万人超
「learningBOX」は登録者数が85万人以上、利用企業数が1,600社以上(2025年8月末日時点)としている。今回のアップデートは、社員研修と学校教育の双方での利用を想定し、新入社員研修や次世代リーダー育成、探究学習やアクティブ・ラーニングなどの場面での活用例を挙げている。
「ディスカッション」機能は、動画視聴やテスト実施に留まりがちな学習サイクルに、意見交換という相互作用の工程を加える形をとる。コース内で「インプット」から「アウトプット」までを完結させる設計を示した。
「AIルーブリック自動採点」の強化では、正答との類似度による判定が主流とされてきた自動採点に対し、複数観点でのスコアリングを行う。例として「論理構成」「表現の適切さ」「知識の活用」を挙げ、受講者が観点ごとの不足を把握できる形を示す。採点者側では、学習者の解答状況に基づく具体的なフィードバック案の自動生成を掲げ、時間的・心理的負担の軽減にも言及している。
新機能を3月18日
learningBOX株式会社は、企業の社員研修や学校教育の現場でeラーニング活用が広がる一方、「思考の可視化」や「協働的な学びの設計」まで十分に実装できていないケースがあるとの認識を示してきた。加えて、主体的・対話的な学びをオンラインでどう実現するか、記述式評価の負担が重く思考力を十分に測れないといった課題も挙げた。これを受け、同社が進めてきたCBT(Computer Based Testing)の高度化に加え、「対話」と「思考力評価」を両輪で強化する方針を示した。
運用面は教材種別
「ディスカッション」は独立した教材種別として搭載し、コース設計の中で動画・資料と並べて配置する形をとる。活用シーンとして、社員研修では部署を越えた意見交換によるナレッジ共有、学校教育では予習で得た知識をベースにオンライン上で議論し、対面授業でのワークショップを深化させる使い方を挙げた。ルーブリック評価はクイズ・テスト機能に統合し、観点別スコアリングとフィードバック案の自動生成を組み合わせる方向性を示している。
今回の焦点は、受講者間の意見交換をコース内に組み込み、観点別の自動採点をクイズ・テストにまで広げる点にある。社員研修向けの導入時に「ディスカッション」の配置単位(コース内運用)と、観点別採点を適用する評価設計(クイズ・テストへの統合)を前提に、運用設計をすり合わせる必要がある。
