キリンビール株式会社(東京都中野区)は、糖類・甘味料を一切使用せず仕上げた「キリン 氷結®無糖」シリーズから、「キリン 氷結®無糖 グレフル&ソルト(期間限定)」を3月10日に全国で発売する。ピンクグレープフルーツの果実感に塩を加えたスッキリ爽快な味わいで、「氷結®無糖」シリーズの拡充を図る取り組みとなる。
RTD(Ready to Drink)市場の成長が続く中、キリンビールは「食事に合う」「甘くない」商品への需要の高まりを背景に、無糖チューハイのラインアップを強化している。「氷結®無糖」は2020年に誕生し、無糖だからこそ果汁本来の味を生かした商品として位置づけている。ピンクグレープフルーツフレーバーを追加することで、既存ファンと新規層の双方に訴求する狙いを持つ。
累計17億本を突破しカテゴリーをけん引
「氷結®無糖」シリーズは、発売以来支持を集め、2025年12月末時点で累計17億本(350ml換算)を突破した。過去20年間に新たに発売された同社RTDブランドの中で最速ペースの記録となる。今回の限定品はアルコール分7%で、容量は350ml缶と500ml缶を揃える。製造は仙台、取手、名古屋、岡山の各工場と、キリンディスティラリー富士御殿場蒸溜所での予定という。
「氷結®無糖 グレフル&ソルト(期間限定)」では、これまで通年商品に使われてきたホワイトグレープフルーツではなくピンクグレープフルーツを採用。果実感を引き立てる塩を加えることで、より澄んだ味わいを実現した構成だ。
背景にはRTD人気の高まりがある。酒税改正が続く中で、アルコール度数や味わいの幅広い選択肢が求められており、特に「無糖チューハイ」が定着しつつあることが追い風となっている。既存ファンの支持に加え、新しい層の取り込みも見据えたシリーズ展開が続く。
キリンビールは、2000年代以降ビール市場が頭打ちとなる中でRTD分野への開発体制を強化してきた。仙台や取手など全国の主要拠点を活用した生産体制を持ち、運用上は店舗とオンライン販売を分けず全国規模で供給する。今回の商品も全国同時発売の形をとり、季節限定商品として展開される。
製造体制と期間限定構成
本商品は全国発売だが、期間限定販売とされており、再販予定は明示されていない。製造工場を複数に分けることで安定供給に対応している。量産設備を持つキリンビール4工場と富士御殿場蒸溜所での製造を予定し、同シリーズの商品と共通の運用体制を活用する計画だ。
販売は単発企画の形をとり、アルコール分7%で統一。既存の「氷結®無糖 グレープフルーツ」と異なるピンク果実を使用し、季節感を打ち出す限定構成としている。
キリンビールとキリンディスティラリーの協働による製造体制は、2020年のシリーズ誕生から継続しており、今回も同枠での生産を前提としている。原料供給や製造地の詳細は示されていないが、従来通りの拠点分担の枠組みを踏襲するとみられる。
発売は全国一律の地域対応を前提とし、販売チャネルの限定は設けていない。提供は期間限定型で、恒常的な販売商品とは区別されている。
同社は2026年1月に発表した事業方針で、RTD売上を前年比+6%とする計画を掲げている。「氷結®無糖」シリーズはそれに含まれる中核ブランドとされ、既存工場による全国供給体制の継続が前提となっている。
今回の期間限定品は「スッキリ甘くない」カテゴリーを広げる一環であり、同シリーズのラインアップ多様化を進める。既存商品の継続販売と並行して、新フレーバーを定期的に投入する形をとっている。
キリンビールでは、今回の商品を通じて「無糖チューハイ」カテゴリーのさらなる広がりを促す。