KDDI(東京都千代田区)は、スマートフォン決済サービス「au PAY」と交通系ICカード「Suica」との連携に合わせ、サイトおよび追加機能の新規開発を進めている。開発はグループ会社のアイレットと合同チームで行い、スクラム開発を導入することでスピーディな対応を図った。新規に開発されるページはチャージ画面や会員登録画面、履歴詳細画面、キャンペーン詳細ページなどで、他システムからの機能移行も実施した。
この取り組みは、au PAYにおけるSuicaチャージ機能やクーポン機能など異なるシステム間の統合を進めるもので、KDDIが推進する「スマートマネー構想」の一環とされる。決済や金融サービスをスマートフォン中心で利用しやすくすることを目的とし、利用者の利便性向上への対応を進める位置づけとなる。
開発体制を刷新し迅速化
今回の案件では、KDDIとアイレットが合同チームを形成し、スクラム開発方式を採用した。開発環境と本番環境の双方にCI/CD(継続的インテグレーション・デリバリー)を導入することで、検証やデリバリー、デプロイ作業を自動化。これにより、開発スピードの向上と作業効率化を進める体制を整えた。
インフラ構成では、AWS Global AcceleratorとAWS Fargateを組み合わせたリバースプロキシサーバー構成を採用した。AドメインとBドメインの二重ドメイン構成をとり、旧環境で既に登録されていたMXレコードおよびTXTレコードの制約から、Amazon CloudFrontを直接の入り口にできない課題を解消した。新構成により、リクエストをプロキシサーバー経由でCloudFrontに接続する形式をとっている。
合同チームで連携体制構築
アイレットはこれまでもau PAY関連の開発案件を担当してきた実績があり、今回もその延長線上で協業を行う形をとった。両社は、開発環境の速度や柔軟性を確保するために限定的なスコープでタスクを分担し、短期間の集中開発を前提とした運用体制を敷いた。
対象システムは、他システムが提供していたクーポン機能やPontaポイントチャージ機能、かんたん決済チャージ機能などを本システムに統合するもので、移行作業を含めた包括的な開発運用となっている。
今回の開発で明示されたSuica連携は、Android版のau PAYアプリに既に導入されているモバイルSuicaとの連携機能に対応するもので、従来から存在する交通系電子マネーのチャージ・履歴確認と決済の融合を支える技術基盤とみられる。ただし、継続的な運用の詳細や次回以降の開発計画については言及されていない。
KDDIグループが推進するスマートマネー構想において、決済・金融・通信を結合した新サービス開発は重要要素とされる。今回の新規開発は、その基盤整備の一部を担う動きと位置づけられる。