株式会社カヤック(神奈川県鎌倉市)は、JA全農や大手食品・飲料メーカーが推進する「ニッポンエールプロジェクト協議会」の一環で、ホワイトデーに“白”い牛乳を贈る体験型イベント「ギガミルク −White Day−」を企画・制作する。東京・渋谷ストリームで1日限定開催し、北海道産牛乳の試飲や体験コンテンツを用意する。学乳(学校給食用の牛乳)が休止する春休み前の需要期に合わせ、牛乳消費の下支えを図る。
取り組みは、全国農業協同組合連合会が主催し、面白法人カヤックが企画・制作を担う。会場の床面には、牛1頭から1年間に搾れる量の「8,000L」を可視化した全長約12メートルの「巨大牛乳パック」トリックアートを設ける。指定の角度から撮影するとパックが浮かび上がるように見える演出とし、ホワイトデーのギフトシーズンに「牛乳を贈る・飲む」という選択肢を提案する。広告・イベント制作の知見を、国産農畜産物の需要喚起に結びつける試みとなる。
渋谷で314リットル配布
イベントは2026年3月14日(土)11:00〜17:00、渋谷ストリーム・稲荷橋広場(東京都渋谷区渋谷三丁目21番3号)で実施する。メインスポットは全長約12メートルの巨大牛乳パックで、「牛1頭が1年間に出す牛乳の量=8,000L」を表現するトリックアートとし、指定の角度からの撮影を前提にした来場者参加型の構成とする。
北海道産牛乳の配布は、ホワイトデーの「3.14」にちなんで計314リットル(約600名分)とする。配布カップは、牛乳を注ぐと「ぎゅうにゅう」の文字が浮かび上がる仕様だ。体験コンテンツとして、「牛からのバックハグ」フォトスポットを設けるほか、酪農家の日常や生乳の特徴を学べる展示「知ってミルク」と、来場者参加型のクイズ企画「ミルクイズ」を用意する。
ニッポンエールプロジェクト協議会は、JA全農とメーカー、販売先が協力し、国産農畜産物のPRやキャンペーンを展開する枠組みだ。2023年1月の開始以来の第7弾となる2026年は「『北海道酪農応援』~牛乳・乳製品の消費拡大~」をテーマに掲げる。「ギガミルク −White Day−」は、その一環として、春休み前のタイミングに照準を合わせた消費促進イベントとなる。
学乳は学校給食の提供スケジュールに連動するため、春休みなどの長期休暇期に需要が落ち込みやすい。公的統計では、学校給食用牛乳の消費量は全国で約15万kl/年とされ、学期ごとに変動が生じる構造がある。今回は、ホワイトデー当日に試飲や展示、撮影体験を組み合わせることで、季節要因で変動する消費局面を意識した企画とした。
乳業を取り巻く供給側では、北海道が生乳生産の全国シェア約50%を占める。2024年の生乳生産量は約410万トンとのデータもあり、主要産地の需給動向は全国の消費施策に直結する。飲用乳の消費量は減少傾向が続いており、各地で消費拡大を掲げるキャンペーンが展開されてきた経緯がある。ニッポンエールプロジェクト協議会が2026年のテーマに「北海道酪農応援」を据えた背景には、こうした産地の供給規模と需要喚起策の積み上げがある。
ニッポンエールプロジェクト協議会は、2023年のスタート以降、継続的にテーマを設けて国産農畜産物の魅力発信を図ってきた。第7弾の一施策となる今回のイベントでは、学乳が休止する春休み前のタイミングに合わせて都市部の来街者に直接訴求し、北海道産牛乳への理解と消費の拡大を促す構えだ。
