霞ヶ関キャピタルは23日、経済産業省と日本健康会議が推進する「健康経営優良法人認定制度」において、「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」の認定を取得したと発表した。ヘルスケア補助制度やオンライン診療アプリの導入など、社員とその家族までを対象とした健康施策が評価された。
同制度は、優良な健康経営を実践する法人を「見える化」し、従業員や求職者、関係企業や金融機関などからの社会的評価を高めることを目的とする顕彰制度だ。霞ヶ関キャピタルは社員および家族の健康維持・増進を経営戦略上の重点領域と位置づけ、各種施策を整備している。
大規模法人で認定取得
今回の認定は大規模法人部門での取得となる。評価対象となった取り組みとして、ヘルスケア補助制度やオンライン診療アプリの導入がある。任意健診では人間ドックや婦人科健診などを対象とし、健康リスクの高い社員への精密検査や禁煙外来など、希望者の受診費用を補助する仕組みを設けた。
オンライン領域では、診療機能に加え、健康に関する悩みを医師や看護師などの専門職に相談できるアプリを活用し、医療専門職へのアクセスをオンラインで確保した。利用対象は社員にとどまらず、配偶者・子・両親・義両親まで広げている。このほか、喫煙をしないことを宣言した社員に手当を支給する「非喫煙者手当」、運動習慣の促進を図る「スポーツジム無料利用」、生活習慣病リスクの低減を目的とした「朝食・昼食の提供」を用意した。部署を超えた横断的なつながりの強化を支援するクラブ活動費用の補助や、連続5営業日以上の有給休暇取得を条件に手当を支給する「リフレッシュ休暇手当」も整備し、心身両面の健康を支える制度群として体系化している。
健康経営優良法人認定制度は2016年に開始された。認定区分は大規模法人部門と中小規模法人部門に分かれ、有効期限は1年で毎年の申請が必要となる。申請は専用サイトでの申請ID発行、健康経営度調査への回答、申請料の支払い、審査を経て日本健康会議が認定する流れだ。今回の2026認定は2025年度の申請に基づき運用される。
認定企業数は2025年度、大規模・中小規模を合計して約3万社超に達する見込みだ。大規模法人部門では健康経営度調査への回答が申請の起点となり、調査項目は健康経営の基本方針、組織体制、施策の実施状況、評価・改善などで構成される。上位500社に「ホワイト500」の称号が付与される仕組みもあり、企業の取り組み度合いを段階的に評価する枠組みとなっている。
家族利用まで制度化
同社の取り組みは、社員本人に加え家族まで利用対象を広げた点に特徴がある。オンライン診療アプリでは、医師や看護師などの専門職へ相談できる窓口を設け、相談・診療へのアクセスをオンラインで担保した。ヘルスケア補助制度は、任意健診に加え、健康リスクの高い社員への精密検査や禁煙外来の受診費用補助を組み込んだ。非喫煙者手当は、喫煙をしないことを申告した社員を対象に手当を支給する仕組みとし、禁煙インセンティブを明確に打ち出している。
健康経営優良法人の認定では、経営層による方針の明文化や担当者の設置といったトップマネジメントのコミットメント、健康課題の把握、予防・増進の取り組み、職場環境整備、評価・改善といった共通項目が審査される。霞ヶ関キャピタルの施策は、健診・受診支援、禁煙、運動、食事、休暇、社内コミュニケーション支援など複数の領域にまたがり、従業員向け施策を体系的に整備した点が特徴といえる。
健康経営の競争軸変化
健康経営優良法人認定制度は、健康経営の実践状況を外部から把握しやすくすることで、従業員や求職者、取引先、金融機関などが企業を評価する際の指標として浸透してきた。認定企業が約3万社超の規模に広がるなか、単なる認定取得にとどまらず、施策の具体性や継続的な運用、対象範囲の広さ、データに基づく改善度合いなどが企業間で比較される局面に入っている。
同制度では上位枠として「ホワイト500」が設けられており、企業は健康施策の種類や網羅性に加え、従業員との接点設計、参加を促す仕組み、データの取得と改善サイクルの構築といった実務面の整備にも力を入れる動きが広がる。霞ヶ関キャピタルのオンライン診療アプリ導入は、医師や看護師などへの相談ルートを整えることで、従業員が抱える健康課題へのアクセスを制度として担保する狙いがある。対象を家族まで広げた点は、福利厚生の焦点を「個人」から「世帯」へと拡張する試みと位置づけられる。
認定の更新が毎年必要となることから、企業には施策の実施と記録、調査回答を継続する体制整備が求められる。人材確保や働き方改革の文脈では、健康経営の外部認証を採用・定着や企業イメージ向上の手段として活用する流れが強まっている。霞ヶ関キャピタルが健康経営を重要な経営戦略の1つと位置づけるのも、こうした動きに対応するものだ。
類似の動きは他法人にも広がり、健康経営優良法人2026の大規模法人部門での認定取得を公表する例が相次いでいる。制度側が求める項目が方針、体制、施策、環境整備、評価・改善という枠組みで整理されていることから、各社は人事制度や福利厚生、健康支援の取り組みを調査票に反映できる形で構築する必要がある。霞ヶ関キャピタルの施策群は、健診、禁煙、運動、食事、休暇、社内活動支援という複数領域をカバーしており、制度評価の観点で整理しやすい構成となっている。
企業間比較の観点では、家族まで対象を拡張する設計が、利用対象の範囲設定や運用ルールの明確化と不可分となる。同社はオンライン診療アプリの利用対象として配偶者・子・両親・義両親を含め、非喫煙者手当では非喫煙の宣言、リフレッシュ休暇手当では連続5営業日以上の有給休暇取得を条件とすることで、制度と運用条件を一体で示している。社内では対象者管理や申請フローの設計が必要となり、総務・人事部門を中心とした運用体制の構築が求められる。
健康経営優良法人認定は、金融機関や取引先が企業の従業員支援策や就業環境を把握する際の材料にもなりうる。BtoB取引の場面では、認定の有無に加え、どの施策が誰までを対象とし、どのような条件で運用されているかが、企業文化や人材への配慮を測る情報として参照される可能性がある。霞ヶ関キャピタルは、家族利用の対象範囲と手当支給の条件を明確にしつつ健康施策の推進を続ける方針で、今回の認定を契機に、社員と家族を含む健康支援を一段と強化する構えだ。
