株式会社JTBビジネストラベルソリューションズ(東京都江東区)は、株式会社マネーフォワード(東京都港区)の「マネーフォワード ビジネスカード」と自社の経費データ連携プラットフォーム「ビズバンスJTB経費データ連携」とのデータ連携を開始した。マネーフォワードのカード利用明細データが同プラットフォームを通じて自動で取り込まれる仕組みを整えたもので、従来手作業で処理していた経費精算の自動化を進める。
この連携は、2024年8月に開始された「マネーフォワード クラウド経費」との出張データ連携に続く第2弾となる。同プラットフォームの強みを背景に、企業の業務効率化とコンプライアンス確保を目的とした連携拡大を図る狙いがある。
300社超が導入、複数システムに接続可能
「ビズバンスJTB経費データ連携」は2026年2月時点で300社以上の導入実績を有する。出張データやカード利用明細といった経費処理情報を各社の経費精算システムへ一括で連携できる構造を採用している。今回の連携により、マネーフォワード ビジネスカードの利用者は、決済データ(オーソリデータ)を経由して提携システムに自動的に反映できるようになった。これにより、手入力の削減や改ざんリスクの排除など、経理部門の作業負担軽減が見込まれる構成だ。
JTBビジネストラベルソリューションズは、出張手配業務を基軸に法人向け経費管理のITソリューションを展開してきた。マネーフォワード ビジネスカードは、リアル・バーチャル問わず複数枚発行が可能な法人カードであり、クラウド会計ソフト「マネーフォワード クラウド」とも連携して取引データをリアルタイムで処理できる。両社のサービスを組み合わせることで、企業の経理処理の自動化を一層進める体制となった。
APIを介した連携体制を採用
今回の仕組みは、カード利用明細の自動取り込みを中心としたAPI連携によって構成されている。マネーフォワード側が決済処理後に生成するオーソリデータを、JTB-CWTのデータ連携基盤が受信・中継する形をとる。これにより、企業が利用する経費精算システムへ直接データが転送され、カード明細の改変や二次編集が行われない運用が前提となっている。データ改ざんリスクの抑制を支える枠組みといえる。
取扱範囲は、コーポレートカード、バーチャルカード、プリペイドカードなど幅広い決済手段を含み、カード会社の種類を問わずデータ連携が可能な形式をとっていると説明されている。
継続協業の第2弾として展開
JTB-CWTとマネーフォワードの協業は、出張データとの連携から始まり、今回のカードデータ処理まで発展してきた。JTB-CWTは、他社システムとの接続実績を活かして取引データの統合基盤を強化しており、マネーフォワード側もビジネスカードの利便性向上を図る形で協業関係を広げている。背景には、経費処理の電子化が加速する中で、会計処理と出張管理を一元化したい企業ニーズの高まりがある。
同社はこれまで「ハーモス経費」(ビズリーチ)や「STAFee」(新日本コンピュータマネジメント)など、多様なパートナーとの間でデータ接続を進めており、今回の取り組みもその連続線上に位置づけられる。
これまでの取り組みの積み重ねにより、出張手配データや法人カード明細をワークフローシステムと連動させる運用が確立されつつあることが分かる。
今回の協業第2弾が、既存のクラウド経費システム連携群の一環として展開されることで、経費データの一括処理体制が一段と広がった形となる。
JTB-CWTは今後も複数サービスとのデータ側連携を進める方向を示しており、各企業が利用中の経費システムとAPI連携する範囲を広げる方針を掲げている。運用の面では、企業が既存システムを維持したままカード精算データのみ「ビズバンスJTB経費データ連携」を経由する方式を取れる点が注目される。
今回の動きは、経費精算業務の効率化を支える基盤整備の一環とみられる。同社が持つ旅行・出張データ運用の専門性と、マネーフォワードが持つデジタル会計の仕組みとが接続することで、企業の管理部門におけるデータ活用環境の改善を促す展開となった。