九州旅客鉄道株式会社(福岡市博多区)は、株式会社ジェイアール東日本企画が運営する駅スタンプアプリ「エキタグ」に参画し、3月14日からデジタル駅スタンプの提供を始める。対象は九州新幹線、西九州新幹線など9路線10区間で、一部駅では2種類のデザインを用意する。
駅に掲出する「エキタグ」サインを起点に、専用アプリ上でデジタル駅スタンプを取得できる仕組みとする。対象駅でのスタンプ提供をJR九州が担い、アプリの運営はジェイアール東日本企画が担当する。JR九州にとっては、従来の駅スタンプ文化をデジタルで展開する新たな施策となる。
33駅で37デザインを常設
提供開始は3月14日の始発から。対象は九州新幹線、西九州新幹線、鹿児島本線(門司港~八代)、久大本線、豊肥本線、鹿児島本線(川内~鹿児島)、指宿枕崎線、長崎本線、大村線、佐世保線の9路線10区間にまたがる駅となる。設置駅は、博多駅、新鳥栖駅、久留米駅、筑後船小屋駅、新大牟田駅、新玉名駅、熊本駅、新八代駅、出水駅、川内駅、鹿児島中央駅、谷山駅、指宿駅、西大山駅、西頴娃駅、枕崎駅、武雄温泉駅、嬉野温泉駅、新大村駅、諫早駅、長崎駅、鳥栖駅、佐賀駅、江北駅、肥前鹿島駅、肥前浜駅、浦上駅、ハウステンボス駅、千綿駅、上有田駅、有田駅、早岐駅、佐世保駅。
デザインは常設分として33駅で計37種類を用意する。鹿児島中央駅、武雄温泉駅、諫早駅、長崎駅には2種類のデザインを設定し、観光需要の高い主要駅では複線的なスタンプ展開とする。
枕崎駅では、YouTuber「西園寺チャンネル」とのコラボ企画を実施する。期間は3月14日の始発から8月31日の終電までで、対象駅は枕崎駅のみとする。期間中は常設スタンプに加え、「西園寺チャンネル」とのコラボスタンプを自動付与する。
スタンプ取得は、設置駅に掲出する「エキタグ」サインを通じて行う。取得可能時間や取得場所はアプリ内の案内から確認できるようにし、利用者はスマートフォンを通じて各駅のデジタルスタンプを収集する。
紙スタンプからデジタルへ、観光需要の取り込み狙う
JR九州はこれまでも、フリーきっぷや観光列車、スタンプラリーなど、鉄道利用に付随する企画を通じて沿線誘客を図ってきた。今回の「エキタグ」参画は、駅に掲出するサインとスマートフォンアプリを組み合わせ、駅スタンプ収集の動線をデジタル上に組み替える取り組みとなる。対象駅を九州新幹線や在来線の複数区間に広げ、博多駅や熊本駅、長崎駅などの主要拠点駅に加え、指宿駅や枕崎駅といった観光色の強い駅にも設置することで、周遊性の向上を狙う。
鉄道各社では、紙のスタンプ台を常設する方式から、端末を介したデジタル取得へと移行する動きが広がっている。スタンプの摩耗やインク補充などの管理負担を軽減できるほか、取得履歴をアプリ上で一覧できることから、スタンプラリー施策との連携や再訪促進にもつなげやすい利点がある。
運営面では、アプリをジェイアール東日本企画が運営し、JR九州が対象駅でのサイン設置やスタンプ提供を担う分担とする。取得可能時間や取得場所をアプリに集約し、利用者に一元的な情報提供を行うことで、観光客や鉄道ファンにとって利用しやすい仕組みを整える。
枕崎駅のコラボスタンプは、3月14日から8月31日までの期間限定で自動付与する。夏休みシーズンを含む設定とし、九州最南端エリアへの誘客や、動画コンテンツと連動した新たなファン層の掘り起こしを見込む。
