株式会社じげん(東京都港区)傘下の旅行関連事業会社アップルワールド(東京都新宿区)は、2025年12月1日に、旅行会社向けホテル手配サイト「APPLE WORLD」で運用するポイント制度を改定した。ホテル予約で貯まる「アップルくんポイント」をクーポンに交換できる「アップルクーポン」制度で、最小交換単位を従来の5,000ポイントから1,000ポイントに引き下げた。中小規模の旅行会社でも利用しやすくする狙いがある。
同社は2025年7月に「アップルクーポン」を導入したが、今回の見直しにより少額のポイントでも交換可能になった。ポイントが貯まりにくい小口取引の旅行会社が多いことを踏まえ、制度の柔軟性を高めたもので、サイト利用の裾野拡大を目指す。
少額でも使える柔軟な制度へ
アップルクーポンは、「APPLE WORLD」の予約時に使用できる割引クーポン。旅行会社が顧客向けにホテルを手配する際、仕入れ価格を引き下げることで収益率の改善につながるほか、社員個人の旅行予約にも充当でき、福利厚生にも活用できる。従来の5,000ポイント・1万円相当などのクーポンは維持したまま、1,000ポイント・1,000円相当を新設した。ポイントの使い残しが発生しにくくなり、旅行会社へのポイント付与は毎月行われ、有効期限は1年間。
BtoBサイト強化で利便性向上
「APPLE WORLD」は、世界20,000以上の都市で約30万軒のホテルを取り扱うBtoB専用サイト。複数の海外ホテル手配会社の在庫情報を統合し、旅行会社が最安値で予約・精算できる仕組みを整えている。AI技術を使った検索システムや、24時間対応のサポートデスクを備え、見積作成から予約、請求までの一連業務を効率化する設計だ。国内外の宿泊や発券代行、決済代行業務を展開しており、ランドオペレーターの情報や在庫を集約するアグリゲーターで、業界最大級の規模を有している。今回のポイント交換制度の改定は、同サイトの利便性を一層高める取り組みとして評価されている。
じげんグループ、多角経営基盤広げる
じげんは「ライフサービスプラットフォーム事業」を旗印に、採用・住居・自動車・旅行など人生の主要な場面を支えるサービスを展開している。2006年設立、東京証券取引所プライム市場に上場し、M&Aによる事業拡張を重ねて成長してきた。グループ会社は40社を超え、アップルワールドはその中核事業の一つである。旅行需要の回復に伴い、国内外の旅行会社がデジタル化を進める中、アップルワールドは業務支援システムとポイント還元制度の強化を通じ、取引先管理コストの削減と顧客満足の両立を図る。
市場変化捉えた需要対応策強化
市場変化を受け、BtoBホテル予約サイトの活用が一般化しており、特に海外ホテルの調達ではリアルタイム在庫を扱うアグリゲーターの活用が急増している。小規模代理店にとっては仕入れ効率の向上と同時に収益性の改善の要となっており、今回の制度改定はそのニーズに応える動きと評価される。Apple Worldは今後も機能強化を続け、旅行会社の事業基盤の強化を目指す。旅行需要が正常化していく2025年後半を見据え、ポイント制度の改革が利用拡大につながるかが注目される。