株式会社ジチタイリンク(福岡県福岡市)は、株式会社りらいぶによる公募型企業版ふるさと納税の寄附募集に関する支援を開始した。りらいぶの機能性ウェア「リライブウェア」を物納寄附(現金寄附との組み合わせも可)し、受入を希望する自治体を全国から公募する。機能性ウェア寄附による地域健康支援の取り組みは、自治体側の健康関連施策や連携体制の具体化に影響しうる。
今回の枠組みは、寄附先自治体を公募で決める点が特徴となる。りらいぶが「リライブウェア」を自治体に寄附し、地域住民の健康増進や生活の質向上を目指す狙いを示している。ジチタイリンクは自治体と企業のマッチングから寄附手続きの支援までをワンストップで担い、企業版ふるさと納税制度の周知と、業務委託を受けた自治体への納税案内も行う。
584自治体で受託実績
ジチタイリンクの企業版ふるさと納税支援事業は2021年9月にホープグループで開始し、2025年12月末時点で584の自治体から業務を受託している。
りらいぶにとっては、公募型企業版ふるさと納税の活用が初めてとなる。寄附内容は1自治体あたり最大計1億円程度で、内訳は現金が最大5,000万円程度、物納が最大5,000万円相当(リライブウェア)とし、連携内容により変動するとしている。
公募期間は2026年7月31日までとし、結果発表は2026年8月以降としている。選考は申請フォーム内容に基づき、連携内容のほか、寄附先となる自治体の人口減少リスクや高齢化率などを踏まえ、「研究・波及性・地域性」の3本柱で定義し、りらいぶ・事務局独自の基準で議論のうえ決定する。
応募条件として、健康づくり等に関する連携協定を締結できること、健康・医療・福祉・教育・防災など「住民の生活向上」に関する取組みを積極的に実施していることを示した。加えて、地域の大学、医療機関、NPO等と連携し、「着る健康」の効果を実証・検証できる体制を構築でき、論文化に協力できること、2026(令和8)年度~2027(令和9)年度内の受入が可能であることを条件に掲げた。
公募型支援の運用設計
今回の取り組みは、寄附先を全国の自治体から公募により決定する形をとっている。受入を希望する自治体は募集要項を確認のうえ、指定の申請フォームで一次審査の申込みを行い、申請内容の確認後、必要に応じて個別の打合せ連絡が入る運用としている。
寄附の形態は、りらいぶによる「リライブウェア」の物納寄附を含み、現金寄附との組み合わせも可としている一方、連携内容により寄附規模が変動するとしており、受入側の設計余地が残る。自治体側には、連携協定の締結、実証・検証体制の構築、論文化への協力といった対応が求められ、受入可能年度も2026年度から2027年度内と範囲が区切られている。
連携の組成に至った経緯として、ジチタイリンクの企業版ふるさと納税に関するサービス提供における業務提携先である株式会社三井住友銀行からの紹介がきっかけになったとしている。なお、ジチタイリンク(当時はジチタイアド)は2025年3月21日付で株式会社三井住友銀行と企業版ふるさと納税支援サービスに関する業務提携契約を締結している。
継続性の観点では、ジチタイリンクは公募型企業版ふるさと納税の支援を今後も推進していく方針を示しつつ、本件がホープグループの業績に与える影響は軽微としている。りらいぶは2022年より全国の自治体で共同実証実験を開始している。
りらいぶの「リライブウェア」は累計販売枚数が500万枚(2026年2月末時点)を突破している。今回の公募では、地域の大学や医療機関、NPO等と連携して実証・検証し、論文化にも協力できる体制構築を自治体側に求めており、自治体の研究連携やデータ取得の体制整備が論点となりうる。
