株式会社ジェーシービー(東京都港区)は、株式会社デジタルガレージ、株式会社りそなホールディングス、マイナウォレット株式会社と共同で、2026年2月24日から3月2日の間、米ドル建ておよび日本円建てのステーブルコインを活用した実店舗ステーブルコイン決済DXの実証実験を実施する。渋谷パルコDGビル内の「Pangaea Cafe & Bar」で、平日14時以降に一般個人が決済を体験する。
JCBはキャッシュレス決済の運営ノウハウを生かし、加盟店決済と精算スキームを検討する。デジタルガレージが全体企画と統括を担い、りそなHDが金融領域での事業化を検討する。マイナウォレットはセルフカストディ型ウォレット技術を基盤に、決済用インターフェース「マイナペイ」を提供する。今回の実証は、各社が2026年1月に発表した協業の一環として位置付けられる。
JCB・りそな・DGが共同実験へ
実証は期間限定で実施され、参加者はスマートフォン上のウォレットを用いて、USDC(Baseブロックチェーン)およびJPYC(Polygonブロックチェーン)による支払いを行う。店舗側は日本円で売上を受け取る仕組みを想定しており、利用時間や通貨の種別を区分する運用形態が採られている。実験の対象は一般個人であり、実施場所はデジタルガレージグループが運営する渋谷パルコ内の店舗となる。
2026年2月24日(火)から3月2日(月)の平日14時以降に実施され、JPYC決済にはマイナウォレット、USDC決済にはBase Appが利用される。マイナウォレットは店舗・利用者双方に対し、QRコード表示やウォレット接続機能を備えた決済環境を提供する。
4社連携の体制と検証項目を明示
本実証実験における役割は明確化されており、JCBは加盟店決済に関する業務設計を検討する。デジタルガレージはブロックチェーン領域に精通した知見を提供するとともに、全体の調整を行う。りそなHDは伝統的金融ノウハウをもとに事業化を検討し、マイナウォレットはUIを含む決済アプリ基盤を担う。実証全体を通じて、決済フローの課題やブロックチェーン処理の安定性、加盟店精算の実務上の論点が洗い出される予定だ。
こうしたスキーム検証を通じて、ブロックチェーン上の取引処理から日本円への精算に至るまでの現場運用を確認することが目的とされている。数量制限の記載はなく、再販や次回予定については明示されていない。
今回の取り組みは、JCBが総合決済サービス企業として進めるキャッシュレス基盤の拡充とも重なる。同社は世界約7,100万店の加盟店ネットワークを持ち、日本発の国際カードブランドとしてグローバルでの決済実装を進めてきた。
2026年1月の3社協業開始に続く今回の実証は、国内でのステーブルコイン流通に向けた初期段階の取り組みとされ、セルフカストディ環境に対応した決済モデルの検証となる。
この実証では、技術検証のみならず、利用フローや精算実務の観点から、制度化前提に対応する設計を確かめるとしている。各社の役割分担は明示され、デジタルガレージが全体管理を、JCBが加盟店決済スキームを、りそなHDが金融分野での調整を、マイナウォレットが決済アプリ提供を担当する体制だ。
実施期間や取扱通貨、利用時間が明確に設定され、検証項目の範囲も限定されていることから、今回の枠組みは単発的な形態をとる。
JCB、デジタルガレージ、りそなHD、マイナウォレットの4社が共同でステーブルコイン決済の具体的な商取引手順を検証することは、今後の制度適合型決済モデルの検討に資する動きとして整理される。
