伊藤忠食品株式会社(大阪府大阪市)は、日本パレットレンタル株式会社(東京都千代田区)が提供する伝票電子化・共有化システム「DD Plus(ディーディープラス)」を活用し、北海道札幌市の伊藤忠食品札幌物流センターでメーカー15社と納品伝票の電子化を2日に開始した。2025年11月の昭島物流センターに続く本運用の第二弾で、両社は物流業務の効率化を共同で進める。
今回の取り組みは、メーカー・卸間での入荷納品伝票電子化を広げることを目的としたものだ。伊藤忠食品は2024年11月にパイロットテストを行い、その成果を踏まえ昭島物流センターで本運用を開始していた。札幌センターでの導入により、取引関係の電子化を着実に進め、サプライチェーンの運用効率を高める方向性を示している。
札幌物流センターで1日100社が納品 電子化対象は50社に拡大へ
札幌物流センターでは現在、1日およそ100社のメーカーが紙伝票により納品しており、2026年度末までにその半数の約50社を電子化に移行する計画だ。電子化により、発荷主であるメーカーは伝票印刷や回収作業の手間を削減し、着荷主となる伊藤忠食品側では伝票照合作業や受領書発行の効率化、保管スペースの縮減が可能になるとされる。導入対象メーカーは食品・飲料系の15社で、運送会社では大塚倉庫株式会社と日本通運株式会社が対応している。
同社は今後も電子化対応センターを順次拡大する意向を示しており、これにより入荷関連業務のデジタル化が恒常的に進むことになる。
DD Plusを基盤に運送会社と連携 各社の役割分担を明確化
導入にあたっては、日本パレットレンタルが開発した「DD Plus」を基盤とし、運送会社へのシステム導入を株式会社TSUNAGUTE(東京都千代田区)が担っている。各メーカーは出荷データを同システムに登録し、伊藤忠食品が運用する物流センターで電子納品データを照合する仕組みをとる。これにより、ドライバーの受領印待ちや伝票管理業務も軽減される構成となっている。
伊藤忠食品では、紙伝票を原則とする従来業務からの切り替えが進み、運送事業者も含めた一体的な情報共有体制に移行する準備を整えている。
今回の運用は単発ではなく、2025年の昭島物流センターに続く継続展開として位置付けられている。今後は同様の体制を他の物流拠点にも展開していくと明示している。
伊藤忠食品にとって納品伝票電子化は物流機能強化の一環であり、メーカーや運送会社など取引関係者との協働が求められる仕組みとなっている点が注目される。