アイエスエフネットグループ(東京都港区)は、IT事業を展開する株式会社アイエスエフネットと、障がい者福祉事業を行う株式会社アイエスエフネットジョイのグループ間連携を強化し、事業所で働く社員と障がい者を対象に、障がい者向けクラウドエンジニア育成のプロジェクトを開始した。資格学習にとどまらず参画予定の案件に合わせたカリキュラムを組む。これにより、教育や受け入れのコスト抑制につなげる狙いがある。
特徴は「実際に参画予定の案件(プロジェクト)」に特化した独自の実践的カリキュラムと、ITと福祉の両面から支える体制にある。技術面は株式会社アイエスエフネットの社員がバックアップし、就労面は株式会社アイエスエフネットジョイの支援員が日々の体調や学習進捗のケアを担う。障がい者雇用の領域で、市場価値の高いITスキル習得と安定的なキャリアパスの構築を目指す取り組みとなる。
受講4名、研修2-3か月
研修は2~3か月間としている。すでに4名が受講しているという。アイエスエフネットグループはグループ社員約2,700名とし、「IT」と「障がい者支援」の2つの事業を柱に掲げている。
研修の構成は、クラウド技術に入る前にITの基本概念を扱う「IT基礎研修」から始めるとした。続いて「AWS Certified Cloud Practitioner(CLF)」の取得に向け、AWS公式トレーニング「AWS Skill Builder」でのインプットに加え、学習サイト「Ping-t」を活用した反復演習を組み合わせるとしている。
数値面では、受講開始時点で4名が参加していることに加え、研修期間を2~3か月と定めた。取り組みの提供形態は、グループ内の連携を軸にした研修プロジェクトとして示している。
背景面では、企業のDX推進によりクラウド人材、特にAWSなどのスキル保持者の不足が深刻化しているとした。一方で、障がい者雇用では業務の切り出しが事務作業や軽作業に留まるケースが多く、能力を十分に生かしたキャリア形成や専門職へのステップアップが課題とされていた。
アイエスエフネットグループは、IT企業のノウハウと就労移行・継続支援のノウハウを融合させ、この課題を解決するために取り組みを開始したとしている。企業側には、即戦力となる人材が配属されることで教育や受け入れのコストを抑えつつ、安定したプロジェクト運営とダイバーシティ推進につなげる狙いがあるとした。
ITと福祉で支援分担
運用面では、技術支援を株式会社アイエスエフネットの教育担当が担い、就労面は株式会社アイエスエフネットジョイの支援員が伴走する形をとる。日々の体調管理や学習進捗のケアを含め、双方が連携することで、障がい特性に合わせた配慮とスキル習得の両立を図るとしている。
学習面では、動画学習と確認テストを組み合わせた反復学習を実施し、配属先のプロジェクトで必須となるITの土台を未経験から固める設計を示した。AWS学習では「AWS Skill Builder」と「Ping-t」を用い、弱点に絞った反復演習を行うとしている。
今後は、受講者の人数拡大の扱いと、社外向け研修プログラムの検討内容が焦点となる。法人の取引管理の観点では、研修が「参画予定の案件(プロジェクト)」に特化するとされるため、配属先プロジェクトの前提や研修期間2~3か月の運用に関する取り扱いが論点となり得る。
