インフィニア株式会社(東京都千代田区)が運営するメイドカフェ「あっとほぉーむカフェ」は、3月1日~7日の「春の火災予防運動」で東京消防庁神田消防署と連携し、火災予防の呼びかけと防災訓練の啓発活動を実施した。秋葉原の店舗での接客を通じた周知に加え、3月3日に秋葉原電気街口駅前広場で開かれた防災イベントにも参加し、広報や運営面を支援した。
神田消防署からの依頼を受けた取り組みで、秋葉原で事業を展開する企業として地域防災への意識向上に貢献する狙いがある。店舗内での呼びかけと、駅前広場での体験型訓練の場づくりを並行させた点が特徴で、メイドが制服にオリジナル缶バッジを着用し、お給仕(接客)の場面で来店客へ火災予防を促した。
秋葉原8店舗で周知
啓発活動は「あっとほぉーむカフェ 秋葉原」全8店舗で展開した。各店舗では、神田消防署予防課の広報担当キャラクター「神田よくみ」さんのイラストと「火災予防運動実施中」の文字をあしらったオリジナル缶バッジをメイドが制服に着用し、来店客への声がけを行った。缶バッジが目を引くことで会話のきっかけが生まれ、火災予防について説明する機会が広がったという。
あっとほぉーむカフェは秋葉原で8店舗を展開し、メイド在籍700名、バーチャルメイド60名を掲げるほか、他社との企画連携も重ねてきた。2025年には創業20周年を迎え、大阪で3店舗、名古屋で2店舗を同時オープンするなど、複数都市への出店を進めている。今回の啓発活動では、この店舗網と来店客との接点を生かし、7日間にわたり繰り返し防災メッセージを伝えた。
3月3日には、秋葉原電気街口駅前広場で神田消防署主催の防災イベントが開かれ、あっとほぉーむカフェのメイドスタッフも広報活動や来場者案内などのサポートスタッフとして参加した。当日は雨天のため規模を縮小したものの、多くの来場者が防災訓練に参加した。神田消防署は同日10:00~12:00の時間帯で訓練を実施し、駅前広場の人流が多い立地を生かして啓発と体験の機会を提供した。
会場ではVR防災体験車、起震車(地震体験車)、火災予防や防災知識を紹介する広報ブースなどを展開した。VR防災体験車は地震や災害の状況を疑似体験できる装置を備え、開始から約20分で長蛇の列ができて途中で入場規制が行われた。初期消火訓練や電気火災、静電気、着衣着火の実験、消防演技の披露、スタンプラリー、オリジナルグッズ配布なども組み合わせ、来場者が段階的に防災知識を学べるよう構成した。メイドスタッフは雨天のなか広報活動や体験車の案内に協力した。
あっとほぉーむカフェは、過去の防災関連の取り組みを覚えている来店客も多く、地域に根ざした活動の手応えがあったとしている。神田消防署は毎年3月1日~7日に「春の火災予防運動」を実施し、秋葉原駅前広場での防災訓練も恒例行事として続けてきた。過去にはサンエックスのキャラクター「リラックマ」が1日消防署長を務めたほか、2025年にはあっとほぉーむカフェ所属メイドのhitomiさん、Chimuさんが1日消防署長に就任した。
屋外訓練で運営支援
今回の取り組みは、店舗と屋外イベントの双方で啓発を行うスキームを採用した。店舗ではメイドが缶バッジを着用して接客時に呼びかけを担い、屋外イベントではメイドスタッフがサポートスタッフとして広報活動や来場者案内を担当し、神田消防署や消防団とともに啓発活動にあたった。駅前広場では限られた時間内に体験車や訓練、実演、配布物など複数のコンテンツが同時進行したため、来場者を誘導し円滑に運営する役割も求められた。
会場運営は雨天を踏まえた縮小実施となり、天候や来場者数に応じて案内や広報の内容を柔軟に調整した。メイドスタッフは店舗内での接客とは異なるオペレーションとなるなか、体験車や訓練会場への誘導、各プログラムの説明などを担った。
協業の枠組みは、神田消防署が啓発施策全体の企画・実施主体となり、あっとほぉーむカフェが秋葉原の店舗網とスタッフを活用して周知と運営補助を行う形だ。缶バッジは「神田よくみ」さんのイラストを用いた専用デザインとし、店舗での視認性を高めて防災メッセージを伝えた。駅前広場ではメイドスタッフが現場業務に入り、来場者動線の整理や情報提供を担った。
神田消防署は、秋葉原電気街の高い集客力をいかした啓発施策を継続しており、1日消防署長の起用や体験型イベントを通じて地域との接点を広げている。あっとほぉーむカフェも、1日消防署長就任などを通じて連携を深めており、2026年は店舗内周知と駅前イベント支援を組み合わせる形で協力した。今後も地域と連携しながら、安心・安全なまちづくりに寄与する活動を続ける方針だ。
