株式会社いなげや(東京都立川市)は、食品ロス削減に向けた新たな取り組みとして「いなげや ミールマイルプログラム」を立ち上げた。値引き商品の購入翌日に「ミールマイル」を付与し、公式アプリで残高を確認できるようにする。ミールマイルを活用したゲーム機能も備える。
新プログラムは、値引き商品の購入に応じてミールマイルを付与する点が特徴となる。アプリでは「ミールマイル」と、ゲームで獲得する「ingポイント」の残高表示に対応する。いなげやは、日頃から進めてきた商品の廃棄を減らす取り組みを、お客と力を合わせる枠組みに広げる考えを示している。
3月6日に施策開始
いなげやは2026年3月6日、「いなげやミールマイルプログラム」をスタートした。食品ロス削減アプリとして公式アプリ上で運用し、値引き商品の購入翌日にミールマイルを付与して、ホーム画面で確認できる設計とした。値引きの対象は、賞味期限が近い商品や入れ替え商品などの値引き商品を想定し、購入行動にひもづく形でマイルが蓄積する仕組みを組み込んだ。
アプリは、ミールマイルの残高に加え、ゲームで獲得する「ingポイント」の残高表示にも対応する。ingポイントは即時に残高へ反映し、翌月5日頃から買い物で利用できるようにする。アプリには、最寄り店舗の検索や、よく利用する店舗を「お気に入り店舗」として登録できる機能も設けた。
ゲーム機能は、30ミールマイルを貯めると1回プレイできる。水をあげて芽を成長させ、木の成長度合いに応じてingポイントを獲得する仕組みとした。お知らせ配信にも対応し、新商品や季節のギフト情報、レシピ動画などを届ける。
アプリ基盤はModuleApps2.0
規模感の面では、いなげやが公式アプリでミールマイルの付与と残高確認を一体で扱う点が特徴となる。アプリの構築にはDearOneの「ModuleApps2.0」を活用した。DearOneはNTTドコモ子会社で、小売向けアプリ開発の複数事例を持つ企業であり、いなげやのケースでは食品ロス削減に軸足を置いたプログラム運用を組み合わせた。
公式アプリのダウンロード数は、Google Playで100+回(2026年3月時点)とされる。プログラム参加はアプリのダウンロードを要件とし、値引き商品購入という店頭行動を、アプリ上のマイル残高として可視化する流れをつくった。ミールマイルとingポイントを同一画面で把握できる設計は、店頭の値引き購入とアプリ内行動の接続を明確にする。
食品ロス削減に関しては、スーパーマーケット業界で店舗廃棄の低減と消費行動の変化を両立させる取り組みがCSR領域のテーマとして扱われてきた。いなげやのプログラムは、販売側の運用に加え、購買側の参加をプログラムに織り込む点を特徴として掲げ、値引き商品購入の参加型プログラムとして設計した。
いなげやは1900年に東京都立川市で創業し、1都3県に展開する食品スーパーマーケットチェーンとして事業を進めてきた。今回、日頃から進めてきた商品廃棄削減の取り組みを、顧客参加の枠組みに広げる狙いを示し、値引き商品購入に応じたミールマイル付与を導入した。
背景には、値引き対象になりやすい賞味期限が近い商品や入れ替え商品を、店頭での購入行動につなげるための参加設計がある。食品スーパー業界では、値引き商品購入をポイント化し、食品ロス削減への参加を促すプログラムが展開されてきた。いなげやはミールマイルの付与とゲーム要素を組み合わせ、購入翌日の付与という運用設計でアプリ内の残高表示へ反映させる形をとった。
値引き購入翌日に付与
運用面では、ミールマイルの付与が値引き商品の購入翌日に行われる形をとる。ゲームの利用は30ミールマイルで1回という条件を置く。ゲームで獲得したingポイントは即時に残高へ反映し、翌月5日頃から買い物で利用できる。ミールマイルとingポイントは、いずれもアプリのホーム画面で確認できる。
連携体制では、公式アプリの構築にDearOneの「ModuleApps2.0」を活用した。店頭の値引き商品購入とアプリのマイル付与を結び付ける運用を設計し、アプリ側で残高表示やゲーム機能、店舗検索、お知らせ配信を扱う。プログラムの対象は値引き商品購入で、バーコードのある値引き商品購入によりミールマイルが蓄積する形となる。
提供形態は、公式アプリを介したプログラム運用で、購入行動の翌日に付与するサイクルを前提に設計する。アプリ上では、ミールマイルの蓄積がゲーム利用条件に直結し、ingポイントの利用可能時期は翌月5日頃というルールを置く。店頭の値引き運用とアプリ上のポイント運用を分け、反映タイミングを変える構成となる。
今回の取り組みは、いなげやが進めてきた商品廃棄削減の取り組みを、顧客参加の枠組みへ広げる施策として位置付けられる。取引管理の観点では、値引き商品購入の判定とミールマイル付与のタイミングが「購入翌日」で固定され、ingポイントの利用可能時期が「翌月5日頃」と整理されるため、店頭運用とアプリ運用の時点差を前提にした問い合わせ対応が今後の運用上の論点になり得る。
