株式会社いまでや(千葉市中央区)は、お酒のセレクトショップ「IMADEYA」を運営する中で立ち上げた「My Vintage」プロジェクトを、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で公開する。「自分の人生を共に歩む新しいパートナーとしてのワイン」を提案する取り組みで、支援者の参加を募る。
「My Vintage」は、山梨県のワイナリーである勝沼醸造と協力して始めたサービスで、単なるオリジナルワイン販売にとどまらず、時間経過とともに変化する熟成過程を体験できる仕組みを備える。いまでやにとっては、ワイン事業の新たな展開となる取り組みだ。
1樽225リットルで成立、共同購入を前提に
公開されるCAMPFIREプロジェクトは、ワイン1樽分にあたる225リットル(750ミリリットルボトル換算で300本)の購入希望が集まることで成立する形を取る。これまで約300万円からと高額だった樽単位の販売に比べ、共同購入での参加を可能にすることで、より幅広い層が参加できる設計となっている。購入者はボトル本数のほか、ラベルの種類や刻印される名前を選ぶことができ、2026年8月頃に新酒としての出荷を予定するという。
熟成期間の進行に応じて変化を味わうことを前提としており、いまでやでは3本以上の複数本プランでの購入を推奨している。数量や組み合わせによって、より長期的な熟成変化を体験できる構成となる。
同サービスでは、提供開始から反響があったとされるが、今回初めてクラウドファンディングを活用することで、支援の広がりを確かめる試みとなる。
いまでやと勝沼醸造が協力、熟成文化を広げる狙い
いまでやはこれまでも「お酒の熟成」をテーマとする取り組みを続けており、自社の熟成庫「IMADEYA AGING LABORATORY」の設立に続く展開として、「My Vintage」を位置付けている。背景には、同社専務の小倉あづさ氏が自らの節目にワインを仕込んだ経験があるとされる。
これを受け、ワイン熟成と「人の時間の積み重ね」を重ね合わせた文化的提案として、今回の共同購入型の仕組みが構成された。日本社会では「アンチエイジング」が主流価値観だが、いまでやでは「年を重ねることを愛おしむ文化」の普及を意図しているという。
クラウドファンディングの参加にあたっては、いまでやが設ける個別相談会で保管方法やスケジュールについて説明を受けることができるようになっており、支援者が内容を理解したうえで参加できる運用形態を採る。
共同購入制で流通形態を多層化
提供形態は単発プロジェクトとして一樽ごとの成立を目指すものとされている。
本企画は2025年9月のサービス発表を経ており、今回の公開が一連の「My Vintage」構想の第1段階にあたる。継続的な企画としての位置付けについては、企業側から明示されていない。今回の取組みは、いまでやの既存店舗や会員基盤による限定販売ではなく、一般支援者への公開募集で初めて実現する試みであり。