NPO法人一期JAM(東京都大田区)は、企業・団体とともに社会活動を広げていく「企業パートナー制度」を開始した。あわせて、活動で使用するアフリカの太鼓「ジャンベ」に企業ロゴを掲載する「ジャンベスポンサー制度(限定10社)」の募集も始めた。企業の社会貢献活動(CSR)を通じ、地域活動と国際交流活動の両面で協力を募る。
企業パートナー制度は、企業のCSRの一環として地域活動や国際支援に関われる仕組みを整えたものだ。活動の現場を通じて企業の取り組みを地域の中で発信していくことも狙う。ジャンベスポンサー制度では、地域イベントや学校訪問、音楽ワークショップなどで使用するジャンベに企業ロゴを掲載し、社会貢献への姿勢を地域に示す。
SNS総フォロワー1.6万人
一期JAMは、SNSやホームページで活動の様子を継続的に発信している。SNSの総フォロワーは約1万6000人、公式ホームページの月間ページビューは約2000PV。発信の受け皿を整えたうえで企業・団体の関与を制度化し、活動の可視化を進める。
同法人はこれまで、地域のつながりを生み出す活動を継続してきた。地域の子どもたちや高齢者、多文化背景を持つ人々が安心して集える「居場所」づくりを掲げ、子ども食堂、音楽ワークショップ、多文化交流イベントなどを実施している。現在は日本国内に加え、西アフリカ・ギニア共和国でも「スマイルプロジェクト」として子ども食堂や伝統音楽教育支援を展開し、日本とアフリカをつなぐ国際的な地域支援に取り組む。
こうした取り組みは、地域の人々やボランティア、支援企業・団体の協力によって支えられている。地域活動と国際交流活動をさらに広げるには、継続的な資金や人材を確保する仕組みが必要との判断から、企業・団体と共に社会活動を支える制度の導入に踏み切った。背景には、官民連携で社会課題解決を進める枠組みが各地で整備され、企業とNPOの接点が増えていることがある。内閣府は2023年に「社会問題解決のための官民連携プラットフォーム」を推進し、地域課題解決に向けた企業・NPO連携の強化を掲げる。子ども食堂も厚生労働省によると全国約7000カ所(2023年末時点)に広がり、地域支援の活動基盤が拡大するなかで、活動の担い手や支援の組み合わせを制度面で整える動きが広がっている。
ジャンベ協賛は10社限定
ジャンベスポンサー制度は10社限定で募集する。企業・団体との協力を前提とした制度設計で、企業パートナー制度と同時に導入する。企業・団体側は、地域イベントや学校訪問、音楽ワークショップなど一期JAMが展開する活動の場に、資金提供や物品協賛、人材派遣などの形で関わることになる。ジャンベへの企業ロゴ掲載は、こうした現場での露出を通じてCSR活動を発信する手段となる。
活動の場では、企業・団体が支援主体として参加し、地域や学校、多文化コミュニティとの接点を持つ機会が生まれる。SNSやホームページによる情報発信と組み合わせることで、現場での協働とオンラインでの周知を両輪とした運用を想定する。企業・団体にとっては、地域イベントや学校訪問、音楽ワークショップ、ギニア共和国での「スマイルプロジェクト」といった多様な活動群の中から、自社のCSR方針に沿った分野を選び、長期的に関与できることが関心事となる。
一期JAMは企業CSRパートナー制度とジャンベスポンサー制度の導入を通じ、地域の居場所づくりとアフリカでの教育・食支援を一体的に支える枠組みを整える。企業・団体側にも、ロゴ掲出を含む発信の在り方や社内体制をあらかじめ整理し、地域社会と海外支援を結ぶ新たな連携モデルとして活用できるかが問われる。
