株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)(東京都)は、GDO茅ヶ崎ゴルフリンクス(神奈川県茅ヶ崎市)の30年運営継続を決めた。2026年4月1日から新たに30年間の運営に移る。対象は9ホールのパブリックコースで、契約満了後も運営を続ける。長期の運営枠組みが固まることで、避難場所機能の維持と施設整備の計画が同時に進む。
運営の枠組みは、GDOが代表法人となる企業グループが公募で優先交渉権者に選定されたことを受けたものだ。GDO、株式会社DE-SIGNグループ、湘南造園株式会社の3社は、事業運営主体となる特別目的会社(SPC)として株式会社ラチエン・プロジェクトを新設した。株式会社ラチエン・プロジェクトが神奈川県および茅ヶ崎協同株式会社と正式契約を結び、株式会社ラチエン・プロジェクトからGDOがゴルフコース運営を受託する役割分担で、運営継続につなげる。狙いは、広域避難場所としての機能を維持しながら、平時の利活用を拡げる点にある。
2026年4月から30年契約
GDOは2020年4月からGDO茅ヶ崎ゴルフリンクスの運営を担ってきた。
現在の契約は2026年3月31日で満了となるため、今後の利活用事業者を決める公募が実施された。学識経験者などで構成する事業者選定評価委員会の審議を経て、GDOを代表法人とする企業グループが優先交渉権者として選定され、運営継続が決定した。
新たな事業期間は2026年4月1日から2056年3月31日までの30年間となる。
施設は茅ヶ崎市菱沼海岸9-38に位置し、9ホールのパブリックコースとして運営する。運営期間を長期で確保したことで、施設の利活用と避難機能の両面で、継続的な運用設計が可能になる。
株式会社ラチエン設立で運営受託
運営継続にあたり、GDOと株式会社DE-SIGNグループ、湘南造園株式会社は、事業運営主体のSPCとして株式会社ラチエン・プロジェクトを新設した。
契約主体をSPCに置くことで、神奈川県および茅ヶ崎協同株式会社との正式契約を株式会社ラチエン・プロジェクトが担い、実運営はGDOが受託する体制とした。
公募で選定された企業グループが、長期の運営責任を果たすための枠組みを整えた格好だ。
契約主体(株式会社ラチエン・プロジェクト)と運営受託者(GDO)の役割を分ける設計は、運営の継続性と実務上の遂行体制を両立させる狙いがある。
避難機能維持とイベント活用
運営方針は、広域避難場所としての機能を維持しつつ、「日本一カジュアルでフレキシブルなコース」を目指す方針を継続する。
運営スタイルは、完全セルフ、ドレスコードなし、当日予約可といった形を続ける。施設の特性として、海沿い特有の風や「富士の借景」を生かす点も打ち出している。
ゴルフ以外のイベント開催も組み合わせ、「地域に開かれたゴルフコース」としての利用を広げる。
市民が平時から避難空間であるコースや進入路を確認できる環境を整備し、災害時には一時避難場所・物資集積場所としての機能強化も図る。日常利用と防災機能を接続する運営設計が、今回の運営継続の柱となる。
インドア設置など施設計画
新たな施設計画として、インドアゴルフ施設の設置を掲げる。
猛暑や雨天時でもゴルフを楽しめる環境の提供を想定する。加えて、公園的緑地と宿泊・飲食事業を融合した拠点形成を進める方針も示した。既存植生を生かしたみどり・生物多様性の保全、周辺景観への配慮の継続も計画に盛り込む。
今後の注目点は、株式会社ラチエン・プロジェクトが神奈川県および茅ヶ崎協同株式会社と結ぶ正式契約の下で、避難場所機能の維持・強化と、イベント運用や施設整備の実装が同じ運営期間内でどう進むかにある。
