株式会社ガーデン(東京都新宿区)は、同社が運営する讃岐うどん店「山下本気うどん」の新店舗「山下本気うどん 金沢フォーラス」をオープンした。北陸エリアでの初出店となり、既存の北海道・札幌に続く全国2店舗目のフランチャイズ店舗として展開する。所在地は金沢駅から徒歩1分の複合商業施設「金沢フォーラス」内で、営業時間は11時から22時までを予定している。
ガーデンは、首都圏中心に展開してきた主力ブランド「山下本気うどん」の認知拡大を目的に、交通利便性が高く観光需要が旺盛な北陸圏への出店を決めた。金沢駅直結施設を起点に、観光客やオフィスワーカーなど多様な層への飲食需要を取り込む狙いがある。今回の新店舗は「COCONO SUSUKINO」(札幌)に続くフランチャイズ形式で、今後の地方展開モデルとなる見通しだ。
金沢フォーラス6階に42席規模で出店
新店舗は石川県金沢市堀川新町の「金沢フォーラス」6階レストラン区画に設けられ、座席数は42席。施設全体では約150店舗が入居し、ファッションや映画館などが集積する。ショッピング中の食事利用だけでなく、観光客の旅の合間や近隣オフィスで働く人々の昼食需要も視野に入れた立地だ。
新店舗では「白い明太チーズクリームうどん」など、既存店で人気のメニューも導入予定で、観光客を中心に新規顧客層の獲得を見込む。
2012年創業ブランド、商標取得で全国展開
「山下本気うどん」は、2012年にインタビューマン山下氏が目黒で創業した讃岐うどん店が原点で、2017年にガーデンがライセンス契約を結び、自社ブランドとして商標を取得した。自社製麺と独自出汁を特長とし、夜間には酒類提供も行うなど多様な時間帯に対応する業態である。
現在、ガーデンは関東を中心に直営・フランチャイズ合計で24店舗を運営しており、そのうち直営21店舗、フランチャイズ2店舗が稼働中だ。
ガーデンは飲食と不動産の二軸事業を展開しており、M&Aによる再生案件を多く手がけてきた企業でもある。
飲食部門では「壱角家」「肉寿司」「情熱のすためしどんどん」など12ブランドを抱え、主要ブランドの一つとして「山下本気うどん」を成長軸に位置づけている。一等地戦略を掲げ、駅直結や商業施設内への集中的な出店でブランド浸透を進めているのが特徴だ。
地方商業地との連携強化に注目
背景には、同社が都市部出店から地方中心都市への展開へと舵を切りつつある事情がある。金沢フォーラスを運営するJR西日本グループは観光振興や地域回遊性の向上に力を入れており、今回の出店はこれと方向性を同じくする。金沢駅周辺は観光需要と地元通勤客が重なるエリアで、飲食需要の高い時間帯が分散し安定的な集客が見込める立地だとされる。
他方で、フランチャイズ展開における品質維持やオペレーション統一は課題となる可能性もある。
ガーデンは既存のフランチャイズ店舗運営ノウハウを活用しつつ、地域特性に合わせた柔軟なメニュー提案や人材育成を進める方針だ。
競合飲食ブランドの地方進出が相次ぐ中で、各地の商業施設との協働による再出店スキームの確立が焦点となりそうだ。
既存ブランド連携で出店ペース維持へ
同社は飲食事業の拡大を支える形で、不動産事業における自社物件活用や賃貸契約交渉のノウハウを活かしており、運営面でのリスク分散を図っている。
M&Aを通じて再生した飲食業態とのシナジー効果を重視し、各ブランド間で原材料や物流網を共通利用する体制を整備している。
今回の北陸進出で得た事例を踏まえ、他の地方中核都市への出店に踏み切る可能性がある。
ガーデンとしては、北陸初の「山下本気うどん」を地域定着させることが当面の課題となる。
オープン当日は地元客と観光客が混在する動線をどう制御するかも運営上の注目点だ。
今後の展開では、同社が掲げる主要ブランド拡大戦略の中で地方フランチャイズ展開がどの程度進むかが注目される。