ファンデリーは26日、東京証券取引所スタンダード市場への上場市場区分変更が承認されたと発表した。2026年4月2日付で、現在の東京証券取引所グロース市場からスタンダード市場へ移行する。
市場区分の変更により、同社株式の取引市場はグロースからスタンダードへ切り替わる。26日に東京証券取引所の承認を受け、変更日程が確定した。
東証再編後の区分移行
東証の市場区分は2022年4月の再編以降、成長企業向けのグロース市場や、中堅企業向けのスタンダード市場などで構成される。上場企業は、上場維持基準の適合状況や成長ステージなどを踏まえ、市場区分の変更を申請することができる。
再編後の上場企業数は、グロース市場が約400社、スタンダード市場が約1400社とされる(2025年時点)。スタンダード市場の主な上場維持基準として、時価総額40億円以上や一定の流動性確保などがある。ファンデリーの今回の動きは、グロースからスタンダードへ移行するケースの一つとなる。
ファンデリーは2015年10月2日に東証マザーズ(現グロース市場)に上場した。中期経営計画(2024~2026年)では、売上高40億円、営業利益率10%超を目標として掲げ、事業の安定成長と投資家基盤の拡大を重視している。2023年には資本増強を実施し、介護DX事業の強化を進めるなど、成長投資と財務基盤の整備を並行してきた。
直近の業績では、2025年12月期第3四半期決算で売上高28.5億円(前年同期比12.5%増)、営業利益1.2億円(同15.8%増)と増収増益を確保した。事業はヘルスケア・介護・保育分野の人材・業務支援を主力とし、介護人材派遣・紹介を中核に据えるほか、M&Aによる事業基盤の強化を継続している。今回の市場区分変更は、こうした事業運営と資本市場対応を一体で進める取り組みの一環となる。
承認後の運用手順と市場環境
上場市場区分の変更は、東京証券取引所の承認を経て2026年4月2日に実施される。取引所内での市場区分が変わることで、株式の売買は同日を境にグロース市場からスタンダード市場で行われることになる。
区分変更にあたり、証券会社など取引参加者は、グロースからスタンダードへの移行に伴う社内システムや銘柄情報の更新に対応する必要がある。2022年4月の市場再編以降、区分変更の承認件数は2025年に50件超に達しており、上場企業側の再編対応は継続している。
スタンダード市場は現在、成長する中堅企業の主要な受け皿となっている。株式市場全体では、海外投資家が2026年2月に8週合計で5兆1978億円を買い越すなど、資金流入が続いているとの集計があり、投資家層の広がりが意識されている。ファンデリーが掲げる投資家基盤の拡大に向けては、どの市場区分で株式が取引されるかが資金調達や企業認知度に影響を与える要素となる。
事業領域に関連する統計では、介護人材市場規模が2025年に7.5兆円、2026年には8兆円規模に拡大するとの見通しがある。人手不足を背景に派遣需要が増加しているとされ、介護人材派遣・紹介を手がけるファンデリーにとっては、成長市場の動向と自社の事業展開をどう結び付けるかが今後の経営課題となる。
