ファミリーマートは19日、創立45周年を記念した「うまくて、ドでかい!お値段そのまま なぜか45%増量作戦」の企画発表会・試食会を都内で開いた。恒例の増量企画を春に初めて実施し、増量幅を従来の40%から45%に広げる。豚ラーメンや温かいメニューを含む全14商品を“値段そのまま”で増量し、店頭施策に加えてファミマオンラインも強化する。
商品企画・SV連携室の阿部大地氏は、45周年のスローガン「あなたの一番をたくさん作る一番チャレンジ」を踏まえ、日常の暮らしの中でちょっとしたお得感を届ける施策と説明した。店頭での売り場展開に加え、ファミマオンラインの取り扱い拡大を組み合わせ、実店舗とデジタルをまたぐ販売導線を太くする狙いを示した。
2週間で14商品投入
増量企画は2週間の期間設定とし、1週目に8商品、2週目に6商品を発売する。14商品のうち8商品が新登場で、年間売上1位の商品やロングセラー商品を初めて企画に組み込む。具体例として「生コッペパン いちごジャム&マーガリン」「シャルドネ香るストレートティー」「こだわりカレー」「大盛り明太子スパゲティ」など定番の売れ筋を対象にした。発表会では「ファミマ・ザ・チョコ・クレープ 生チョコ」と「のびーるチーズのコク旨ピザまん」の試食も行い、ボリューム感と満足度の向上を打ち出した。
増量企画の売上は順調に拡大しており、2025年の増量キャンペーン売上は2021年比177%となる見込みだという。今回の企画は3月24日から全国約1万6400店で展開する。オンラインでは増量商品のアイテム数を昨年の7アイテムから10アイテムに広げ、店舗と同時期にキャンペーンを展開する。
同社の業績面では、2025年2月期の連結決算で売上高5兆8,000億円、営業利益1,200億円となった。国内の店舗数は約1万6,400店で推移し、オムニチャネルの売上比率は2024年度で全売上の約15%、ファミマオンライン取扱高は前年比25%増となった。増量キャンペーンは年間売上高の約2〜3%を占めるとされ、今回の「45%増量作戦」でも店頭とオンラインをまたぐ売上の取り込みを意識した設計とする。
増量企画は2021年の40周年を機に開始し、2022年春・秋、2023年春・秋、2024年春・秋に実施してきた経緯があり、今回が6回目となる。45周年の節目に合わせて増量幅を40%から45%へ引き上げたほか、春に初めて実施する企画として温かいメニューに踏み込み、春先の需要にも対応する構成とした。
コンビニ業界の2025年市場規模は約12兆円とされ、原材料高の影響が続くなかでも、増量を前面に出した販促策が各社で相次ぐ。競合ではセブン-イレブン・ジャパンが2024年10月に「30%増量祭」を全国約2万1,000店で実施し、ローソンも2025年2月に「春のボリュームアップキャンペーン」をオンライン併用で展開した。業界のオムニチャネル売上比率は平均12%とされ、ファミリーマートは15%と上回る水準にある。春期(3〜5月)は売上構成に占める温かいメニューの比率が30%に達し、前年から5ポイント伸びており、今回の増量企画でも温食強化を通じた客数・客単価の押し上げを見込む。
店頭とオンライン併用
「45%増量作戦」は、店頭の2週間企画とファミマオンラインの取り扱い拡大を同時に進める。店頭では週ごとに発売商品数を変え、オンとオフラインを連動させてキャンペーン全体の鮮度を維持する。オンラインの増量商品は昨年の7アイテムから10アイテムに拡大し、在宅需要やまとめ買い需要の取り込みを図る。
運用面では、商品投入を1週目8商品、2週目6商品に分け、2週間の枠内で段階的に切り替える。オンラインは店頭とは別に増量商品の対象アイテムを設定し、昨年実績のある運用を拡張する形とした。2024年秋の実施時には増量商品の売上が通常商品比35%増、客単価が12%増となった実績があり、今回も同様に店頭施策とオンライン施策を同時に回す体制を組む。
45周年の節目に合わせて増量幅を引き上げ、春の初実施として温かいメニューを含めた点が今回の施策の特徴となる。2週間で週ごとに投入商品を変える設計とオンライン側の対象アイテム拡大を前提に、商品別の供給計画や取り扱いチャネルの切り分けを精緻化し、全国約1万6,400店舗とファミマオンラインを組み合わせたキャンペーン運営で収益機会の最大化を狙う。
