株式会社エテュセ(東京都港区、吉田一紀社長)は2025年12月4日、化粧品ブランド「エテュセ」から冬の新色コスメを全国で発売する。
今回のカラー提案は、近年拡大する“血色感メイク”と光沢を意識した質感トレンドの融合を意図したものである。エテュセは、肌なじみの良さと透明度の高い発色を両立させる処方を重視しており、今季の3製品も同アプローチを踏まえて開発した。ブランド側は「多様な肌トーンに自然になじむ色設計を進めてきた」と説明している。
冬限定3製品を一挙投入
新色の中心となる「エテュセ アイエディション(カラーパレット)a」は、23番「スノウピンク」である。淡いピンクパールとキャメルカラーを組み合わせた2色構成で、自然な陰影と奥行きをつくる。質感はツヤの「シルクカラー」とマットの「カシミヤカラー」をセットにした。まぶたに密着するしっとりとしたパウダーを採用し、スクワランやホホバ油といった保湿成分を加えるなど、メイク後のなめらかさに配慮した処方が特徴だ。無香料仕様である。
リキッドアイライナー「ラスティング リキッドライナー a」には、新たに06番「チェリーブラック」が加わる。黒の存在感を維持しつつ、赤みを帯びた柔らかい印象に仕上げる色設計で、目もとを自然に大きく見せる狙いである。金属ウェイトを内蔵した後方重心設計で筆が安定しやすく、職人が混毛した筆とコシのある筆先を組み合わせて描きやすさを高めている。ヒアルロン酸配合で肌の潤いにも配慮し、ウォータープルーフかつスマッジプルーフ設計で汗や皮脂、涙にも強い。お湯で落とせる処方も維持した。
口紅「リップエディション(ティントルージュ)」の新色13番「ダークチェリー」は、深みと透け感を併せ持つチェリーカラーが特徴である。血色ティント処方により、時間が経っても自然な赤みを保つ。サフラワーオイルや保湿成分を配合し、うるおいを長時間キープする“うるおいラッピング処方”を採用した。ブルべ・イエベを問わず肌に調和する「ハーモナイズカラーパール」を加え、幅広い肌色に対応可能としている。
質感と発色の融合が鍵
エテュセは化粧品メーカーの中でも早くから「質感の組み合わせ」を打ち出したブランドとして知られる。従来の単色強調から一歩進めた“ツヤとマットの併用”を特徴とし、季節ごとに異なるテーマで商品を展開している。冬シーズンのコレクションでは、マット基調の中にパールを混ぜる『リッチな輝き×血色感』路線を3製品に共通して導入した。肌のくすみを抑え、寒季でも明るい印象を維持できる点がポイントだ。
同社は近年、SNS世代を中心とした若年層の支持拡大を受け、Instagramなどでの発信にも力を入れている。
“血色感×透明感”が今季の軸
国内のメイク市場では、血色感を重視しながらも透明感を保つニュアンスカラーが定着しつつある。調査会社によると、2024年以降のリップ・アイ系カテゴリでは、赤みブラウンやローズピンク系の比率が全体の4割を超えて推移しており、各ブランドが似た方向性を採っている。その中で、エテュセは質感と発色の両立により差別化を図る。
また、アイラインの分野では“やわらかく見せる黒”が支持を集めており、エテュセのチェリーブラックは同傾向に沿う製品といえる。美容誌や専門家の間では、血色感を帯びたアイラインによる印象補正が注目されており、ランキング上位にもピンクブラウンや赤みブラックが並ぶ状況にある。
ブランド戦略と次の展開
1990年代に設立されたエテュセは、若年層の肌悩みに配慮したスキンケアラインから出発し、ベースメイクとポイントメイクを組み合わせた総合ブランドへ発展してきた。東京都港区に本社を構え、資生堂グループの一角として機能している。製販一体での市場対応力を備える点が特徴である。SNSを活用した情報発信のほか、全国のバラエティストアを中心に展開し、トレンド感とアクセスの良さを両立する方針を採っている。
市場関係者の間では、「質感と血色のバランスを軸とした冬コレクションは、エテュセらしさを象徴する企画」との見方がある。複数製品に共通するトーンの統一化や、シーズンをまたいだ一貫性のあるカラーストーリー展開により、ブランド認知の深化をねらう戦略がうかがえる。
12月発売後の販路拡大に注目
新色は12月4日から全国販売が始まるが、店舗状況により店頭展開日に前後が見込まれる。オンライン販売も順次実施される予定だ。同社広報は「ブランドテーマである“肌になじむのに印象的なカラー”を追求したい」としている。冬商戦期における需要は年末年始のギフト需要と重なるため、各社が限定色を多く投入する時期となる。エテュセの新色がどの程度市場で認知を獲得するかが今後の焦点となるだろう。
ブランドの次期ラインアップにも注目が集まりそうだ。