株式会社エンジニアファーストは、自社開発AIを導入した大型採用プロジェクトを4月に開始する。書類整理や添削などの事務作業を効率化し、選考のスピードを高める。創出した時間を候補者一人ひとりとの「本音の対話」に振り向け、候補者の返信待ちの負担を減らして面談までの導線を短くする狙いがある。
採用活動で時間を要していた書類整理や添削を自社開発AIツールに担わせ、面談案内までのやり取りを迅速化する。候補者と同じ目線に立ち、悩みや希望、業界への不満も含めて話せる「カジュアル面談」を重視し、カジュアル面談や内定後フォローなど対人でしかできない対応に時間を配分する。
案件1万件超を前面
制度面では、還元率84%の単価連動型給与を採用し、案件は常時1万件以上の情報から選ぶ「完全案件選択制」を掲げる。働き方については「帰社日ゼロ」を打ち出し、残業は平均7.3時間としている。今回の採用プロジェクトでも、AIによる書類整理や添削の効率化を軸に面談対応の時間を確保し、こうした制度を候補者に丁寧に説明する運用を進める。
候補者側のコミュニケーション負荷を軽減することも重視する。返信待ちの負担を抑えつつ面談までの導線を短く設計し、初期接点の立ち上がりを速める。堅苦しい「面接」は行わず「面談」を重視し、「今すぐ動きたい」というスピード感と「じっくり将来を相談したい」という安心感を両立させる採用体験の構築を目指す。
社内体制では、営業担当をトップセールス経験者で固め、単価アップ交渉やフルリモート実現、プロジェクト参画後の条件見直しなどに対応する。採用の場面では、事務作業の圧縮で捻出した時間を、候補者の悩みや希望、業界への不満も含めて話せるカジュアル面談や内定後フォローに振り向け、選考オペレーションの効率化と対人対応の質向上を同時に追求する。
客先常駐型のシステム開発支援(SES)を巡っては、「希望と異なる案件へのアサイン」「単価上昇分が給与に反映されない」「案件を選べない」といった不満の声があるとし、同社はこうしたギャップを踏まえ、徹底した情報開示とエンジニアの意思を最優先する仕組みづくりを進めてきたと説明する。今回のAI導入は、手戻りが生じやすい書類整理・添削をAIに担わせ、人が担う対話工程へ時間を再配分する取り組みとなる。
外部環境では、ITエンジニアの中途採用市場で「エンジニアファースト志向」がトレンドとなりつつあり、エンジニアの希望や意向を前面に打ち出す企業が増加している。求人市場では「案件選択100%」や「年収UP実績」を掲げる事例が複数みられ、AI人材育成をうたう企業による資金調達の動きも活発化している。自治体別の求人集計でも滋賀県のAI開発・IoT関連求人が数百件規模から千数百件規模に達し、生成AI関連の求人が増加傾向にあるなど、AI領域を含む人材獲得競争が広がっている。
AIと面談役割を分離
大型採用プロジェクトでは、書類整理や添削などの事務作業を自社開発AIツールで効率化し、面談案内までのやり取りを迅速化する。面談では候補者と同じ目線に立ち、悩みや希望、業界への不満も含めて話せるカジュアル面談を重視し、堅苦しい面接は行わない。内定後フォローも含め、対人でしか対応できない領域に人員を集中的に投下する。採用実務では、面談案内の迅速化とカジュアル面談重視の運用を並行して進め、候補者との接点設計と事務処理の分担を明確にする。
