株式会社電通デジタル(東京都港区)は、経済産業省と日本健康会議主催の「健康経営優良法人認定制度」で「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」の認定を受けた。電通デジタルにとって同制度での認定は初めてとなる。
健康経営優良法人認定制度は、従業員の健康管理を経営的な視点からとらえ、戦略的に実践する「健康経営」に積極的に取り組む法人を顕彰する制度。大企業や中小企業、医療法人などを対象に、経営者の関与、組織体制、施策の実行状況や成果などを評価する。電通デジタルは、社員一人ひとりの成長を支援し、その成果としての価値創出を最大化することで、顧客・取引先を含むステークホルダーへの提供価値の向上につなげる方針のもと、人的資本経営を推進している。
大規模部門で初認定
今回の認定は「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」で、経済産業省と日本健康会議が企業の健康経営の実践状況を社会的に評価する位置づけとなる。
電通デジタルは、健康経営の推進を人的資本投資を支える重要なサポートと位置づける。ストレスチェックの定期的な実施や、結果に基づく産業医・保健スタッフによるフォローアップ体制の構築などを進め、社員が心身ともに健康に働ける職場環境づくりに取り組んでいる。
健康経営優良法人認定制度は、日本健康会議が2016年に創設した。認定法人数は年々増加しており、2026年は過去最大規模の4,175法人が認定申請に回答したとされる。企業の人材投資やエンゲージメント向上の観点から、同制度を活用する動きが広がっている。
健康経営では、健康診断やストレスチェックといった個別施策の導入にとどまらず、経営戦略と連動させて継続的に運用することが求められる。電通デジタルは、人的資本経営の推進の中核に社員の健康を位置づけ、成長支援施策と健康面のサポートを一体で運用する考え方を打ち出している。
同社の取り組みは、健康経営の外部評価にとどまらず、職場環境に関する国際的な評価にもつながっている。Great Place To Work® Institute Japanが実施する「働きがいのある会社」調査では、「働きがい認定企業」に初選出された。約170カ国で2万1000社超が参加する評価制度で、社員アンケートの結果が一定水準を満たすことなどが条件となる。
ストレスチェックを運用
電通デジタルは、人的資本経営の推進の一環として健康経営を位置づけ、ストレスチェックの実施とフォローアップ体制の整備を進めてきた。高ストレス者への個別面談や職場環境の分析・改善、管理職向けのラインケア研修など、メンタルヘルス対策を組織的に運用する体制づくりに取り組む。
同社は、社員を重要な資本として捉え、人的資本経営と健康経営を両輪として企業価値の向上を図る方針だ。健康経営の推進を通じて、生産性の向上や離職防止、イノベーション創出力の強化などにつなげる狙いもある。
他社では、住友林業が健康経営優良法人2026(大規模法人部門)の上位区分「ホワイト500」に2年連続で認定されるなど、健康経営への取り組みを加速させる動きがみられる。健康診断後の二次受診行動率の向上、ストレスチェック結果の組織分析の活用、eラーニングによるヘルスリテラシー向上、特定保健指導の強化など、各社が運用面の改善に取り組んでいる。
電通デジタルの今回の認定は、ストレスチェックとフォローアップ体制をはじめとする健康施策を制度的に組み込み、人的資本経営と結びつけて運用している点が評価されたかたちだ。取引関係や法人営業の場面でも、健康経営優良法人認定の有無や取り組みの具体度が、取引先のガバナンス・サステナビリティ水準を測る指標として注目されつつある。電通デジタルは、健康経営の強化を通じて人的資本の価値向上を図り、企業競争力の一段の底上げを目指す。
