株式会社でんきち(埼玉県さいたま市)は、埼玉県が推進する「プラチナ・サポート・ショップ~高齢者の暮らしを支えるサービス登録制度~」の登録店舗として正式に認定された。家電量販事業を中心に展開する同社は、高齢化が進む中で地域の高齢者世帯から寄せられる生活上の課題に応えるため、販売に加えて生活支援型サービスの提供を拡充している。
同社は、家電の販売事業を通じて築いてきた地域密着型の店舗網を活かし、シニア世代の日常生活を支援する体制を整備した。従来の販売事業にとどまらず、購入者への設置作業や使い方説明など、日常の困りごと解決を目的とした対面型サポートの充実を進める狙いだ。制度登録を通じ、行政との連携による地域包括ケアの一翼を担う形を示した。
高齢者支援へ県内店舗で取り組み拡大
でんきちは埼玉県を中心に22店舗を運営している。サポート内容は、家電購入時の荷物運搬・設置・梱包材の回収まで行う身体的負担軽減サービスのほか、大きな文字でまとめた使い方メモや電話相談窓口などを通じた操作説明支援が含まれる。埼玉県制度の目的に沿い、日常生活の維持を支える実務支援型サービスとして整理されている。
1985年の創業以来、でんきちは埼玉県内各地で一般家電や通信機器、住宅関連設備を扱う地域店を展開してきた。今回の登録は、地域包括ケアシステムを推進する「第9期埼玉県高齢者支援計画」に掲げられた生活支援体制の整備方針とも方向を同じくしている。
登録制度の枠組みと運用体制
「プラチナ・サポート・ショップ」は、埼玉県が実施する民間事業者登録制度であり、日常生活の支援や見守り活動などを行う店舗を県が登録・公表するものだ。登録事業者は、介護保険外サービスを通じて高齢者の自立的生活を支援する役割を担う。
販売後の電話サポートなど、継続対応型サービスを組み合わせる点も制度仕様に沿う。同社では従業員への説明・研修を店頭運用の条件に位置づけている。
地域支援ネットワークとの接続
県の高齢者支援計画では、民間企業の協力により地域包括ケアを補完する生活支援サービスの開発を促しており、今回の登録はこの枠組みの一環となる。埼玉県内では高齢化率が令和7年に27.8%へ上昇すると見込まれており、要支援・要介護者の増加に対応した多層的な生活支援の整備が進められている。でんきちの参画は、民間流通分野からの支援連携事例として位置づけられる。
この取り組みは、県の進める生活支援・介護予防体制整備の一環として継続実施する方針である。制度登録を経て、でんきちは地域の店舗網を拠点としたシニア向け支援活動を本格的に進める構えを示している。
