株式会社cosmobloom(東京都大田区)は、本社オフィスを蒲田へ移転した。事業拡大に伴う移転で、影響範囲は同社の解析・設計業務など社内業務体制に及ぶ。外部への情報流出や拡散があったとの説明はない。移転を通じ、解析・設計の効率化と情報セキュリティ体制の高度化に取り組む方針を示した。
cosmobloomは本社移転により、解析・設計業務のさらなる効率化と、情報セキュリティ体制の高度化を進める。スタッフ株式会社と共同開発する「衛星ダイレクト通信向け膜面アンテナ」など、宇宙構造物の大型化・軽量化を実現するプロジェクトを推進しており、次世代の宇宙インフラ構築を加速させる狙いだ。今回の移転は、開発プロジェクトの進展と人員増加に対応するための執務基盤の見直しに位置づけられる。
蒲田へ移転
所在地は東京都大田区蒲田五丁目2番7号 Moonshiny弐番館301号室とした。
JR蒲田駅から徒歩3分とし、従来活動してきた大田区の創業支援施設「六郷BASE」から拠点を移した。
六郷BASE卒業で自社開設
移転の経緯として、cosmobloomは六郷BASEで活動を続けてきたが、支援期間の満了に伴い同施設を卒業し、自社オフィスを開設する運びとなったと説明した。
宇宙産業の活発化を背景に、膜面アンテナの共同開発や超小型衛星向けデオービット装置の開発が本格的なフェーズに移行し、人員が増加しているという。新オフィスでは、創造的かつ円滑なチームコミュニケーションが可能な執務スペースを確保し、事業拡大につなげる考えだ。
膜面アンテナ開発を推進
cosmobloomはスタッフ株式会社との「衛星ダイレクト通信向け膜面アンテナ」の共同開発を進めている。あわせて、宇宙構造物の大型化・軽量化を実現するプロジェクトを推進しており、移転後は解析・設計の効率化と情報セキュリティ体制の高度化を図る。
背景には、複数の開発テーマが本格フェーズに入ったことがあるとし、執務環境と運用体制の両面から開発の進行を支える構えを示した。
起源は大学研究室とNEDA
cosmobloomは、日本大学理工学部航空宇宙工学科宮崎研究室(現JAXA 宇宙構造システム研究室)を前身に、膜やケーブルといった柔軟な構造(ゴッサマー構造)を用いた宇宙構造物の解析・設計・開発を担う。研究室時代に開発した非線形弾性動力学解析コード「NEDA」は、2010年にJAXAが打ち上げた小型ソ-ラー電力セイル実証機「IKAROS」の膜面展開シミュレーションに利用され、ソーラーセイルを主推進装置として利用する世界初の惑星間航行の成功に貢献した実績があるとする。
移転後の運用では、解析・設計業務の遂行体制と情報管理の運用設計が、共同開発を含むプロジェクト推進の実務面の注目点となる。
