株式会社コンヴァノ(東京都渋谷区)は、2026年3月期第3四半期(累計)の決算を発表した。売上収益は9,195百万円(約92億円)と前年同期比292.8%増となり、営業利益4,414百万円、四半期純利益2,958百万円と大幅に黒字へ転換した。主力のコンサルティング事業とヘルスケア事業が収益を押し上げたかたちだ。
こうした業績拡大の背景には、グループ各社による本業中心への再集中策がある。連結子会社DataStrategyがAI関連の受注を拡大し、同シンクスヘルスケアが医療用ヒアルロン酸製剤を中心に取引を広げた。これにより、2025年11月に策定した事業ポートフォリオ再構築方針の成果が数字へと反映された。
売上9,195百万円、営業利益4,414百万円
売上収益は前年同期の2,341百万円から約4倍に拡大。営業損益は前年同期の赤字75百万円から4,414百万円の黒字となり、利益面でも改善が鮮明になった。前年同期比で営業利益は大幅な増益を記録し、通期計画14,950百万円に対しても順調に進捗している。
DataStrategyではAIコンサルティング分野の業績が前期比約23倍に拡大。連結子会社シンクスヘルスケアでは、LG Chem Ltd.との協業による医療用ヒアルロン酸製剤の国内薬事承認(PMDA審査)に向けた対応が進み、これが取引増に寄与した。
事業再集中と業務拡大の経緯
コンヴァノは2025年11月、ビットコイン運用を中心とした財務戦略から、AI・ヘルスケア・M&Aを軸に据える成長戦略への転換を決定した。DataStrategyのAIマーケティング事業では短期で売上が大幅増加し、シンクスヘルスケアでは糸リフト製品の取り扱いクリニックが急増。連結ベースでの収益体制が整備された。
同社は全国で「FASTNAIL」ブランドのネイルサロンを展開しており、デジタル化を通じて他事業との連携を強めてきた。これまでの美容・サービス領域に加えて、コンサルティングとヘルスケア領域の強化が進み、事業ポートフォリオ全体の構築が進展している。
連携体制と運用の方向性
シンクスヘルスケアとLG Chem Ltd.との協業は薬事審査に向けた申請準備段階にあり、医療機関ネットワークを活かした供給体制の確立を進めている。製品の再販や数量限定などは明示されていない。
これらの取り組みは連結子会社主導で進行しており、基幹事業として位置付けられている。両社の事業拡大は単発ではなく、継続的な受注案件に基づく運用形態であることが示されている。