株式会社コロプラ(東京都港区)は、スマートフォン向け本格3DアクションRPG『白猫プロジェクト NEW WORLD'S』がカードゲーム「NEXUS -ザ・フェイブカードゲーム-」に参戦すると発表した。関連商品として『白猫』のスターターデッキとコラボパックの販売も決定した。参戦発表は5月3日、秋葉原の「ベルサール秋葉原」で開いたVTuber特化型の博覧会「VTUBER EXPO 2026」で行われた。
コロプラは、自社IP『白猫プロジェクト NEW WORLD'S』を外部の対戦型カードゲームに投入し、カードの収集・対戦という遊び方と結び付ける方針を打ち出した。「NEXUS」は株式会社VEXZが株式会社NEXUSと共同開発した2人用対戦型カードゲームで、「カードで推し活!」をキャッチコピーとする。今回の参戦とともにスターターデッキとコラボパックの発売を位置づけ、商品内容や展開スケジュールは『白猫』公式Xおよび「NEXUS」公式Xで順次公開する。
12周年前に商品化
『白猫プロジェクト NEW WORLD'S』は、簡単操作で楽しめる本格3DアクションRPGで、バトルや街づくりに加え、最大4人で遊べるリアルタイム通信バトルを搭載する。「スキルコンビネーション」と呼ぶバトルシステムを前面に掲げ、スピーディーなアクションとスキル、キャラクターの組み合わせを特徴としてきた。今回の外部カードゲーム参戦と関連商品の投入により、スマートフォンゲームにとどまらない商品展開を一段と進める。
コロプラは2008年10月1日設立で、モバイルゲームの開発・運営を中核としつつ、VR事業、投資事業、メタバース、ブロックチェーンゲーム、ライブ・エンターテインメント事業などへ事業領域を広げてきた。『白猫プロジェクト』は同社を代表するアクションRPGの一つで、2026年7月14日に12周年を迎える。周年を控えるタイミングで、カードゲーム「NEXUS」への参戦と商品化を打ち出した格好だ。
発表の舞台となった「VTUBER EXPO 2026」は、VTuberに特化した博覧会として秋葉原で開催された。イベントの幹事社はVEXZ(旧バーチャル・エイベックス)で、VTuber運用の実績を背景に各種企画を展開してきた。コロプラは同イベントに『白猫プロジェクト NEW WORLD'S』を出展し、その場で「NEXUS」参戦を公表した。
「NEXUS」は「推しのカードを集め、対戦し、布教できる“推し活カードゲーム”」を掲げ、好みのキャラクターを中心に自分だけのデッキを構築して戦う設計をうたう。IPを軸にしたカードの収集と対戦を組み合わせる構造は、デジタル発コンテンツをイベント空間や物販と結び付ける動きとも重なり、コロプラはゲーム内キャラクター資産をカードの対戦・収集という別の接点に展開する。
市場環境では、モバイルゲーム企業がVRやメタバースなど隣接領域へ事業や投資の対象を広げる動きが加速している。コロプラも360度映像などのVR撮影・編集技術を活用し、2025年大阪・関西万博のデジタルアーカイブ制作に協力するなど、ライブ・エンターテインメントやXR領域との接点を増やしてきた。今回のVTuberイベントでの発表と、対戦型カードゲームへのIP投入は、複数の表現領域をまたぎながらIPの接点を拡充する戦略の一環とみられる。
供給と役割分担
今回の取り組みは、2人用対戦型カードゲーム「NEXUS」に『白猫プロジェクト NEW WORLD'S』が参戦し、VEXZとNEXUSが開発を担う枠組みに、コロプラのIPが組み込まれる形となる。『白猫』側は関連商品の販売を決めており、IP供給と商品ラインアップの提示を通じてプロジェクトに参画する。
関連商品の供給形態としては、スターターデッキとコラボパックの発売を柱とする。発売や販売チャネル、供給規模などの詳細は『白猫』公式Xと「NEXUS」公式Xで段階的に開示していく方針で、オンラインでの告知とオフラインの販売施策を組み合わせる運用となる。告知の初動は「VTUBER EXPO 2026」で行い、イベント会場の「ベルサール秋葉原」から情報発信を始めた。
情報開示の工程を分割することで、デッキやパックの内容、展開地域や販売方法などを順次提示し、ファンとの接点を継続的に保つ構図とする。今後は、VTuberイベントでの話題喚起と、カードゲーム発売に向けた具体的な商品情報の公開がどのように連動するかが焦点となる。
TCG×推し活が拡張
自社IPを外部のトレーディングカードゲーム(TCG)に接続する動きは、「推し活」を前面に打ち出した設計と結び付くケースが増えている。VEXZとNEXUSが共同開発した「NEXUS」は「カードで推し活!」を掲げ、カードの収集と対戦、布教といった行為を一体の体験として組み立てる構成を志向する。『白猫プロジェクト NEW WORLD'S』の参戦は、モバイルゲーム発のキャラクター資産をその枠組みに組み込む事例となる。
モバイルゲーム各社が自社IPをゲーム外の体験に拡張し、イベントや物販と連動させる動きも広がっている。コロプラはモバイルゲーム開発・運営を主軸としながら、VRやメタバース、ブロックチェーンゲーム、ライブ・エンターテインメントなどへ展開しており、オンラインのファン活動とオフラインの場をつなぐ設計に重きを置いている。VTuberイベントでの発表は、こうしたオンラインとリアルを接続する施策と親和性が高く、カードゲームという物理商材はデジタルIPへの接触に新たなチャンネルを加える。
同じイベント文脈で「NEXUS」参戦が告知されたことは、TCG側が参戦IPを拡充し、イベントでの話題化と商品展開を連動させる運営モデルを志向していることも示す。発表の場を「VTUBER EXPO 2026」に置いたことで、VTuberを含む推し活消費の流れとカードゲームのコミュニティ形成を結び付ける狙いがうかがえる。コロプラにとっても、スマートフォンゲーム外での接触機会を増やし、12周年を控える『白猫プロジェクト』の露出経路を多角化する取り組みとなる。
競合環境を見ると、モバイルゲーム各社はXRやライブ領域を新たな成長分野と位置付けており、IPを体験型コンテンツとして展開する動きが進む。コロプラも万博のデジタルアーカイブ制作協力などVR撮影・編集技術を活用した取り組みを重ねており、IPをイベントやコミュニティと結び付ける方向性を強めている。TCGは対戦の競技性に加え、収集や交換、コミュニティ形成といった行動を内包し、イベントとの親和性が高い。スターターデッキとコラボパックは、こうした流れの中でゲーム外の接点を増やし、同社の事業領域拡張とも連動する施策として位置付けられる。
