株式会社カーゾック(三重県鈴鹿市)は、2026年2月1日に本社機能を愛知県名古屋市へ移転する。事業拡大と営業力の強化を目的としたもので、翌2日から新オフィスでの業務を開始する。名古屋駅近くのビルに移転し、交通利便性を高めることで、取引先や出店先への対応力向上を図る方針だ。
移転先は同社が既に構えている名古屋オフィスを拡充したもので、営業拠点を核に本社機能を集約する。東京・大阪いずれにもアクセスしやすい立地特性を活かし、事業エリアの拡大に対応する拠点再編となる。同社はファミリー向けアミューズメント施設「NICOPA」などを中心に店舗展開しており、移転を成長戦略の一環と位置づけている。
名古屋駅近くに新オフィス構築
新本社は名古屋市中村区名駅四丁目のちとせビル6階と8階に入居する。地下鉄東山線・桜通線や近鉄名古屋線の駅から徒歩圏内にあり、同社は都市圏間の移動効率向上を重視した。
6階は会議室、8階が執務スペースとなり、既存のオフィスを会議用フロアに転換した構成だ。
オフィス内はフリーアドレス制を採用し、部署を横断したコミュニケーションの活性化を促す。
さらに、各デスクにパーティションを設置し、開放感と集中環境の両立を図った。移転後は従業員同士の連携強化と柔軟な働き方の推進を進める考えだ。
成長事業「NICOPA」拡大に伴う再編
カーゾックはこれまで三重県鈴鹿市を本社拠点としてきたが、近年はアミューズメント施設「NICOPA」の新規出店が続き、取引先や事業領域の広がりに合わせた経営体制の見直しが必要になっていた。
営業機能の中心を名古屋へ集約することで、店舗開発や取引協議の機動力を高める方針だ。
名古屋は東海地方における主要商圏であると同時に、東京・大阪双方へ容易に往来できる交通拠点でもある。
関係者によると、今回の移転は同社が中京圏を中核とする業務拡張に備えた体制整備とみられている。人材採用面でも広域からのアクセスを確保することで、多様な人材の獲得を狙う。
地方発企業が都市圏で競争力強化へ
同社は設立以来、地域密着型の娯楽施設運営を続けてきたが、事業拡大に伴い経営判断や営業推進のスピード化が課題とされていた。背景には、商業施設の開発案件が東名阪の広範囲に及び、迅速な意思決定が求められる環境変化がある。
これに対応するため、本社機能の移転という手段を選択したとみられる。
一方で、地方拠点の体制をどう維持するかも注目点となる。鈴鹿からの距離は短く、従来の現場支援を継続できる利点があるが、移転後の業務分担や人事運用の調整が焦点になるだろう。業界関係者は、都市圏での競争力確保と地域密着型店舗運営の両立が問われるとみている。
フル稼働へ移行し組織の一体化を図る
新本社での業務は2026年2月2日に始まる予定で、初日から全体の機能移転を完了させる計画だ。フリーアドレス導入による部門横断的な情報共有を進めつつ、採用活動の拠点としても活用する。
これにより、人材基盤の強化とともに、運営品質の底上げを目指す構えだ。
都市部への拠点移転が続く中堅娯楽業の間では、広域商圏への即応体制を整える動きが広がっている。
今回のカーゾックの決定も、この流れの一環として位置づけられる。