株式会社カインズ(埼玉県本庄市)は、ザスパ群馬と共同で実施したチャリティーオークションの売上金を活用し、サッカー関連の児童書85冊(総額84,943円)を前橋市へ寄贈した。3月5日には前橋市役所で贈呈式を開いた。寄贈は、地域の子どもたちの学びの機会の創出や、読書習慣の定着につなげる狙いがある。
寄贈したのはサッカーに関連する児童書で、子どもたちが自ら学び、スポーツへの関心を通じて読書に親しむ環境づくりを支える取り組みと位置づける。カインズとザスパ群馬が連携してチャリティーオークションの売上金を図書寄贈などに充てる仕組みを用い、前橋市への児童書寄贈として具体化した。2010年から継続するチャリティーオークションを通じ、スポーツに加え文化・教育分野を含めた地域の学び環境の充実を掲げており、その一環として今回の寄贈を行った。
85冊・84,943円
寄贈金額は84,943円で、点数は児童書85冊。前橋市の吉川真由美教育長は、これまでに1,700点を超える図書やDVDが寄せられてきたと述べ、今回の寄贈が11回目になるとした。前橋こども図書館には「ザスパ群馬応援コーナー」が設けられ、寄贈図書などを通じてクラブと地域が接点を持つ場となっている。
図書寄贈に充てる資金は、カインズとザスパ群馬が共同で続けるチャリティーオークションの売上金を活用している。売上金は前橋市立図書館への図書寄贈やスポーツイベントの開催など複数の用途に振り向けられ、2010年度からの図書寄贈活動では、本やDVDなどへの支援が累計で200万円を超えた。
カインズは、ザスパ群馬がJリーグに加盟して間もない2006年からオフィシャルユニフォームパートナーとしてベイシアグループ各社とともに支援してきた。2020年にはチームを運営する株式会社ザスパ(代表取締役社長 細貝萌)に資本・経営参加し、2024年には第三者割当増資を引き受けて単独筆頭株主となった。2025年にはザスパ群馬の運営を重要な事業の一つに位置づけ、ベイシアグループの一員として迎え入れた。前橋市とは、前橋市ローズタウンサッカー場(GCCザスパーク)の整備やスポーツ振興を中心とした市政関連事業に継続的に取り組んでいる。
チャリティーオークションで得た資金は、図書寄贈に限らずスポーツイベントにも充当してきた。2025年5月12日には、売上金を活用して「第2回 THESPA sports festival supported by CAINZ」をGCCザスパークで開催し、未就学児から小学4年生までの子ども41人が参加した。ザスパ群馬は2023年度から新加入・若手選手を対象にしたキャリア形成支援研修を始め、2024年度にはベイシアが加わり、2025年度には明治安田生命保険相互会社群馬支社の協力を得て内容を拡充した。クラブ運営と人材育成、地域イベントを組み合わせたこうした枠組みの中で、今回の児童書寄贈も位置づけられている。
子どもの読書を取り巻く環境には構造的な変化もみられる。文部科学省の「全国学力・学習状況調査」(2023年)では、小学生の読書時間は週平均3.2時間で、10年前に比べ2割減った。政府は2024年に読書活動の推進方針を改定し、自治体に図書館の活用強化を促している。総務省の人口動態統計(2025年)によると、群馬県の15歳未満人口は前年比1.8%減で、少子化の中で子ども向けの教育・文化施策を官民で分担する重要性が増している。Jリーグも2024年にCSRガイドラインを改定し、クラブによる教育・地域連携を後押ししており、スポーツクラブと自治体が連携して地域の学びと体験の機会を支える流れが広がっている。
売上金活用を継続
今回の寄贈は、カインズとザスパ群馬が共同で進めるチャリティーオークションの売上金を、図書寄贈やスポーツイベントに充てる運用の一環となる。対象はサッカー関連の児童書で、前橋市の子ども向けサービスを担う図書館などに配架される。
チャリティーオークションは2010年からの継続企画で、前橋市立図書館への図書寄贈に加え、子ども向けスポーツイベントの開催など複数の用途に資金を振り向けてきた。カインズはザスパ群馬に対し、ユニフォームパートナーとしての支援に加え、2020年の資本・経営参加、2024年の第三者割当増資引き受けを通じて関与を強め、クラブと連携した地域貢献策を拡充している。
チャリティーオークションの売上金を図書寄贈に振り向けることで、前橋市の子どもたちに対する学びと読書の機会を継続的に提供する構図が定着しつつある。カインズとザスパ群馬、前橋市がそれぞれ役割を分担し、図書館やGCCザスパークといった拠点を活用する仕組みを通じて、地域の教育・文化・スポーツを一体的に支える動きが広がっている。
