BASE株式会社(東京都港区)は、ネットショップ作成サービス「BASE(ベイス)」において、誰でも簡単に商品を海外販売できる機能「かんたん海外販売」を2026年3月18日から全ショップ対象の標準機能として提供開始する。これにより、特別な設定や開発を要せず、利用中のショップがそのまま海外への販売を可能とする仕組みを整える。
同社は2026年1月から先行募集を実施しており、12,000件超の申し込みが集まった。個人やスモールチームの運営者が中心で、越境ECへの関心の高さを背景に、これまで限定提供されていた機能をすべての利用者へ拡大する。子会社want.jp株式会社との連携を通じて、配送や決済といった専門的作業を代行し、ショップ側の作業負担の軽減を図る目的だ。
12,000件超が参加した先行提供
「かんたん海外販売」は2026年1月14日から一部ショップ向けに先行運用されており、販売や物流に関する国内・海外手続きの一元化を進めてきた。BASEでは、国内で設定された商品価格(送料込み)をもとに、want.jpが代理購入と海外発送を担う構造を採用している。ショップは国内倉庫に通常配送するだけで取引が完了し、通関・書類作成などの複雑な工程は不要となる。
海外の購入者は、AIによる国判定機能によって専用カートが自動生成される環境で、販売可能国や送料を自動判定できる。決済手段も国別対応され、購入が単一カート内で完結する仕組みを備える。BASEによれば、こうした機能をネットショップ開設サービスとして提供するのは国内初となる。
want.jpと連携し、提供体制を構築
BASEは、want.jp株式会社(本社:東京都)とのオペレーション連携を前提とする体制を整備した。want.jpが国内の代理購入から梱包、海外配送までを担い、ショップは国内販売と同一の手順で取引できる。林田秀平・BASE事業責任者は「誰もが海外販売へ挑戦できる環境を整備するため、手続きや決済、配送の障壁を技術で取り除く」と述べている。
同社は今回の標準化により、すべてのBASE利用ショップが追加設定なく越境販売を開始できる体制を作るとした。提供対象はBASE上で開設済みの全ショップで、一部の機能利用店舗を除き段階的に適用を進める予定だ。
運用条件は、海外で商品が売れた際のみ決済金額の5%を利用料として設定している。決済金額には国内倉庫への送料が含まれ、従来のBASEプランに応じた手数料は別途発生する。
先行事例では、ファッションやハンドメイド、ホビー分野のショップオーナーが導入結果を報告。国内配送と変わらない手順での販売手続きが評価されており、翻訳ツールを活用した多言語対応の工夫も進んでいる。
BASEは、サービス拡張機能「BASE Apps」やAIアシスタント機能の提供を通じて、個人・小規模事業者が容易にネットショップ運営を行える環境整備を進めてきた。今回の越境EC標準化は、その延長線上に位置づけられる取り組みとされている。
同社によると、今後はwant.jpとの連携基盤をもとに、国内外の取引データを活用した運用強化を進める考えを示している。ネットショップの国際展開支援を主軸に、海外販売を通常業務の一部として扱える仕組みを広げる方針だ。
