Rockoon方式(気球を用いて空中からロケットを発射する方式)による衛星軌道投入ロケットを開発するAstroX株式会社(福島県南相馬市)は23日、千葉県夷隅郡御宿町の千葉工業大学惑星探査研究センター御宿ロケット実験場で「ガスハイブリッドロケットエンジンTVC燃焼実験」に成功した。燃焼中の燃焼室を振る試験を実施し、飛行中のロケットの姿勢制御設計に用いるデータ取得につなげる。
今回の方式はチャンバジンバル方式で、燃焼室が傾く点を特徴に掲げる。一般的な方式として、ノズルが傾くノズルジンバル方式も挙げた。AstroXはロックーン方式での衛星軌道投入を行うサービスを研究開発しており、空中で狙った軌道上にロケットを乗せるための姿勢制御を重要技術と位置付け、発射装置の姿勢制御技術の開発と並行して、発射後に推力方向を変えるTVC(Thrust Vector Control)の開発を進めている。
千葉工大で23日実施
試験名称は「ハイブリッドロケットエンジンTVC燃焼実験」で、目的はTVC装置を組み込んだロケットエンジンの性能および推力の確認とした。日程は23日で、実施場所は千葉工業大学惑星探査研究センター御宿ロケット実験場となる。
試験では、TVC機構を備えたガスハイブリッドロケットエンジンについて、燃焼中に燃焼室を振る形をとった。燃焼の不安定さやTVC機構が振動するなどの不具合が起きないかの検証を目的に据えたほか、燃焼室を振る角度に対する推力の横方向成分との関係のデータ取得も狙った。得られたデータは、飛行中のロケットの姿勢制御設計に用いる。
共同研究・協力企業・協力機関として、株式会社黒磯製作所、株式会社ソーワエンジニアリング、株式会社LifeTechRobotics、千葉工業大学、有限会社ピー・マックスを挙げた。
TVC機構の役割分担
AstroXは、気球で成層圏までロケットを放球し、空中発射を行うロックーン方式での衛星軌道投入を行うサービスを研究開発している。空中発射で狙った軌道上にロケットを乗せるため、姿勢制御を重要技術とし、発射装置側の姿勢制御技術の開発に加えて、発射後のロケット側で推力方向を変えるTVCの開発も進める考えを示している。
今回の試験は、TVC機構を備えたガスハイブリッドロケットエンジンを対象に、燃焼中の燃焼室を振る形をとった。検証対象は燃焼の不安定さやTVC機構の振動などの不具合の有無で、あわせて燃焼室を振る角度と推力の横方向成分の関係データの取得を目的に掲げた。取得データは飛行中のロケットの姿勢制御設計に用いるとしている。
継続性や次の展開に関しては、本試験の成功とデータの用途までは示されている一方、試験の数量規模、提供期間、再実施や再販の予定といった扱いは明示されていない。
