アンリツ(神奈川県厚木市)は3月31日、持ち分法適用会社の仏SmartViserの株式を取得し、8月に連結子会社化すると発表した。取得価額は非公開とした。通信分野のテスト領域で、試験の自動化・効率化を進める動きにつながる。
アンリツはSmartViserの連結子会社化を通じ、スマートフォン市場に加え、プライベートネットワークやミッションクリティカルネットワーク、自動車関連分野などで事業機会の拡大を見込む。SmartViserが保有する試験自動化・効率化の技術力と、アンリツの通信分野におけるテストソリューションを組み合わせ、産業領域へ適用範囲を広げる狙いだ。アンリツにとっては、通信計測・テストの強みを周辺ソフトウェアへ広げる施策の位置づけとなる。
8月に連結子会社化へ
アンリツは31日の取引終了後、仏SmartViserの株式を取得し、8月に連結子会社化すると明らかにした。
SmartViserはアンリツの持ち分法適用会社で、モバイルネットワーク及びデバイス向け評価ソフトウェアの開発・販売を手掛ける。今回の株式取得で、アンリツは同社を連結ベースで取り込み、製品・サービスの組み合わせを進める。
取得価額は非公開とした。
一方で、連結子会社化により、SmartViserが持つ試験自動化・効率化に関する技術力と、アンリツの通信分野におけるテストソリューションを組み合わせた活用が可能になると説明した。
試験自動化で適用領域拡大
アンリツは今回の連結子会社化を通じ、スマートフォン市場に加えて事業機会を広げる方針を示した。
対象として挙げたのは、プライベートネットワーク、ミッションクリティカルネットワーク、自動車関連分野などの産業領域である。通信や端末評価に関するソフトウェアとテストソリューションの連携を強め、用途の広がりを取り込む構図となる。
SmartViserはモバイルネットワーク及びデバイス向け評価ソフトウェアを開発・販売している。
アンリツは通信分野のテストソリューションを持つ。両社の技術を組み合わせることで、試験の自動化や効率化に関する取り組みを、スマートフォン以外のネットワーク用途や自動車関連へも展開しやすくする考えだ。
株式市場は急反発で反応
アンリツ株は急反発した。31日の取引終了後に連結子会社化を発表したことを受け、事業機会の拡大が見込まれる点が材料視され、買いが集まった。
終値は2,986.5円で、前日比248.5円(+9.1%)高だった。
独自分析:通信試験の周辺ソフト取り込み
今回のアンリツのSmartViser連結子会社化は、通信分野のテストソリューションに、モバイルネットワーク及びデバイス向け評価ソフトウェアをより密接に組み合わせる動きといえる。
スマートフォン市場に加え、プライベートネットワーク、ミッションクリティカルネットワーク、自動車関連分野まで適用領域を広げる方針を明示した点は、試験自動化・効率化を軸に産業用途へ接続する設計を示す。取得価額を非公開とした一方、連結子会社化によって技術の統合・活用を進める枠組みを固め、通信試験の周辺領域を取り込む流れを鮮明にした。
